お金を増やす方法論…「キビノミクス(改訂版)」の要約
2017年に、私が出版した電子書籍
「キビノミクス」
名前だけはアベノミクスのパクリですが、私の中では初出版となった記念作品です(笑)
しかし、現在(2020年8月時点)、Amazonで購入することはできなくなっています。
ちょこちょこ販売実績もあったんですが、情報の鮮度の件もあり、販売を一時停止としたためです。
今回は、
この絶版?となった私の著書
「キビノミクス」
に関して、使えそうな情報だけアップデートし、考え方を要約したものを紹介したいと思います。
だいぶ長文ですが、お付き合いいただければと思います。
はじめに
年金や介護、雇用、待機児童の問題で、社会不安が高まってきています。
老後に2000万円不足するというレポートも公的機関である金融庁から公開されました。
うすうす感じていたとは言え、嫌な時代になったものです。
私の周りの同年代の中高年サラリーマンは、皆、次のような愚痴を口にしています。
大学卒業後、就職氷河期を乗り越えて大企業に就職。
結婚、出産を経て、都心部にマンションをほぼ全額ローンで購入。
週末、子供と遊ぶことが日課となっている中、頭の片隅では、住宅ローン・住居費が重くのしかかり、落ち着かない日々。
現在、そして将来の生活に対するプレッシャーとの闘いの日々。
平日は朝から晩遅くまで働き詰め。
子どもの教育費や親の介護費、生活費、住居費を稼ぐため、サービス残業を避けることができない歯がゆい状況。
生命保険をかけてはいるが、保障内容をよく理解できていないため、何かあった時に本当にもらえるのかどうかも不安な日々。
年齢のせいか、肉体的な衰え・健康面での不安も払拭できない状況。
自分が亡くなった時は保険金が家族に支払われるが、生き残ったまま働けなくなったら、どうしよう。
給料は上がらないし、いい転職先も簡単には見つからない。
今のスキルだけで、転職先でやっていけるかどうかも分からない。
将来、年金をどれだけもらえるかもよく分からない。
仕事中は、気の合わない上司やクライアントの顔色を伺いながら、生きてきた環境の全く異なる若手の相手をする。
働き方改革やパワハラの影響により、若手に上手に指導することもできない。
貧乏クジ的な意味合いの強い中間管理職の仕事をそつなくこなす毎日。
これではダメだと、株式、投資信託、FXといった少しハイリスク・ハイリターンな金融商品に、手を出してはみるものの…
マネー雑誌の成功体験談とは全く逆の結末。
終身雇用制度の雲行きも怪しいまま、グローバル化の波に流されることになり…
定時後に、しぶしぶ英会話を習う始末。
このような話を通じて、私は次のように考えるようになりました。
これらの愚痴は、私の周囲のサラリーマンだけではなく、日本の中高年サラリーマンの平均像なのだと。
さまざまな制約によって、サラリーマンは自分の「自由」を奪われ、大きな歯車の一部として働いています。
いや、働かされ続けています。
このまま働き続けた先のゴールには一体何があるのでしょうか。
もっと言うと、大多数のサラリーマンは、義務教育で真面目に勉強してきていたのにもかかわらず、その頭脳のほとんどを活用させていないように見えます。
ただただ、何か大きなものに追われる、切羽詰まったラットレースに参加しているだけのようにも見えます。
私の好きな言葉は「自由」です。
今の制約をうまく活かしながら、なんとかこの時代を乗り切っていきたい想いは、あなたも私も同じだと考えています。
このため、私は、ラットレースを抜け出し、この時代を「自由」に乗り切るための仕組みの構築に一歩踏み出しています。
2つ目の収入源を確保しよう!
次に、国税庁の調査結果を見ていきましょう。
国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、民間企業で働くサラリーマンや役員、パート、従業員の平成29年の年収は432万円。
20年前の平成8年の461万円と比べれば給与が、だいぶ減っている計算になります。
リーマン・ショックで給与額が大きく落ち込んだ平成21年からは、やや回復傾向にあるとはいえ、かつての水準には及ぶべくもありません。
サラリーマンの収入は低値安定傾向にあります。
このような環境下、多くのサラリーマンにもっとも欠けているもの。
それは、お金を残す・増やすための「戦略」であると私は考えています。
長年、私は本業で、業務改革コンサルタントとして、さまざまな会社、さまざまなプロジェクトを見てきました。
そして、「全体戦略」や「基本方針」といった類の定義されていない、あいまいな取り組みほど、途中でうまくいかなくなる、という結果を、何度も目の当たりにしてきました。
ファイナンシャル・プランニングの話に置き換えます。
この場合、全体戦略とは、次のことを指しています。
「仕事をして働き続け、いつかはリタイアし、寿命を終えるまでの期間、どのようにしてお金を得て生活を支え、必要な出費にどう備えていくのかを、長期間にわたって描く計画や構想のこと。」
全体戦略は、
「今だけ何とかなればいい」
「とりあえず、しのげればいい」
という短絡的な発想の対極にあたります。
「先の先まで見据えた構想なんて、とうてい不可能でしょう。」
あなたは、そう思っているかもしれません。
しかし、
「自分がどのような人生を送りたいのか」
という希望に沿って戦略を描き、お金を残す・増やす方法を考えておかなければ、私は、これから先の社会を乗り切ることは困難だと考えています。
サラリーマンを取り巻く環境は厳しさを増しています。
収入は増えず、優遇策は消え、その一方で、税金や社会保険料は増え、消費税まで上がりました。
サラリーマンは
「とりやすいところから税金をとる」
税制方針の格好のターゲットとなっています。
手をこまねいていれば、経済的、金銭的に疲弊する将来が濃厚です。
かといって、本業をがんばって、収入をやみくもに増やすのは、そう簡単ではありません。
節約に励んでも焼け石に水のようになることも多いでしょう。
大多数のサラリーマンは、本業の収入である給与収入に頼って生活していると思います。
それでも収入が不足している場合は、妻のパートで家計を助けてもらっているケースもあるでしょう。
年功序列や終身雇用が確約されている時代であれば、特に問題はありません。
しかし、今の時代がそうではないということは、ご承知のことかと思います。
・人工知能AIの台頭による仕事の自動化
・コンピューターの発展によるビッグデータ分析
・「モノのインターネット」と言われるIoTの発展
自分の仕事は、いつコンピューターに置き換えられるのか、不確実性の高い世の中になってきています。
このような状況下、サラリーマンの精神は不安定なものとなり、うつ病や適応障害等の精神疾患になるケースも増えてきました。(実際、私もうつ病となりました。)
こうなると、仕事をしたくてもできない状況になるわけで、収入が途絶え、日々の生活ができなくなるリスクもあります。
これは、給与収入という一本の収入源に頼っているから発生するリスクに他なりません。
給与収入が途絶えたとしても、それに代わる2つ目の収入源があれば、転職や退職、対人関係のストレス、病気等に悩まされることも少なくなります。
多少の収入減は2つ目の収入源によって賄われるためです。
では、給与収入以外の2つ目の収入(副業収入と言い換えてもいいかもしれません)を、いかに会社に頼らずに確保することができるのか。
この点について、考察していきたいと思います。
キビノミクスとは?
人間の労働時間には限界があります。
このため、2つ目の収入源を得るにあたり、「自身の労働力」に頼っていては、体を壊してしまいます。
よくある話としては、家計が苦しいので、サラリーマンのお父さんが、土日の休暇を返上してアルバイトをするケースです。
土日は、日々の疲れを癒すための休息や家族サービス、自己啓発、趣味等で忙しいはずです。
それを犠牲にしてまで、体の疲れるアルバイトをするのは、おススメできません。
では、どうすればよいのでしょうか。
「体」が資本ではない、つまり、自分がそれほど働かなくても、収入が継続的に入ってくる仕組みを考えればよいのです。
この仕組みはいろいろありますが、代表的な例としては
「不動産投資による収入」
を挙げることができます。
不動産投資を行う場合、最初は、契約等の事務手続きや銀行とのやりとりがあります。
ただし、一度、契約が完了すると、あとは、管理・運用を管理会社にお願いすれば、ほとんどすることはありません。
何か問題が発生すれば、管理会社から連絡があるので、あなたは必要な判断をして、次の指示をするだけでいいのです。
それでいて、家賃は毎月、定額が入金されます。
ほぼ、ほったらかしで収入源を確保することができるのです。
自分自身が病気で寝込んでいても、不動産が勝手に稼いでくれるので、収入が途切れることがありません。
一度、家賃が入金されるという仕組み(ようは不動産を買うということ)を構築することができれば、限りなく少ない労力で運用することができます。
まさに「不労所得」の代表例です。
不労所得に近い例としては、他にもいろいろあります。
・ネットビジネス(ブログ、アフィリエイト、電子書籍出版、…等)
・太陽光発電
・駐車場投資
・シェアビジネス
・FXの自動売買
どれも、本業の労働時間に大きな影響の与えるものではありません。
本業との両立は十分可能です。
仕組みを作るのは一度だけです。
一度仕組みを作ってしまえば、ほとんどすることはないのです。
そして、本業と副業をうまく共存させることで、豊かな社会生活を作り上げていきませんか?
私自身、本業としてコンサルティング業を続けていますが、副業にも力を入れています。
昔は、
「本業だけを頑張ればよい」
と信じて疑いませんでした。
しかし、本当にそれが正解なのか、と自問自答を繰り返してきました。
その結果、汗水たらして「労働収入」を得ることだけが正解ではないことに気づきました。
そこで「不労収入」となり得る副業を、本業とミックスさせることで、うまく儲けていく方法を、独自に開発し続けてきたのです。
この方法論こそが「キビノミクス」になります。
「キビノミクス」は、次の3本の矢で成り立っています。
①戦略を立てよう
②まずやってみよう
③時間を味方につけよう
①は、会社人生を送り続けるだけでなく、
「全体感をもって、中長期的な戦略を立てていけば、長期の資産形成が可能になりますよ」
という考え方になります。
あなたは、自分の10年後、20年後、30年後…
どのような生活をしているのか、思い描いたことがありますか?
②は、①ができている前提で
「まず始めてみよう」
ということです。
本を読んで知識を得た気分になって何も行動しないのではなく、
「今日まさに、今からすぐにでもアクションを起こしましょう」
という視点です。
アクションを起こせば、人に体験を語ることもでき、一種のビジネスチャンスにもなります。
③は、①と②ができている前提で、
「じっくりやっていきましょう」
ということです。
とりわけ「時間」というものは、みんなに平等に与えられています。
これを味方につけて、少しずつ、前に進めていこうという話になります。
「継続は力なり」です。
では、このキビノミクス3本の矢の詳細について、簡単に見ていきたいと思います。
キビノミクス①戦略を立てよう
フロー型ビジネスとストック型ビジネス
あなたは、「フロー型収入」と「ビジネス型収入」という2つの言葉を聞いたことがあるでしょうか?
ビジネスには、フロー型とストック型があり、フロー型が流動的な収入であるのに対し、ストック型は固定的な収入のことをいいます。
フロー型では、一度限りの仕事を次々とこなしていくために、つねに新規のクライアントを獲得しなければいけません。
一方、ストック型であれば、一度獲得したクライアントから定期的な収入を得ることができます。
フロー型ビジネスの例としては、会社での仕事やアルバイトなどがあります。
仕事があれば忙しくなりますし、労働力を提供することにもなります。
仕事がなければ暇になり、収入はゼロになってしまいます。
ストック型ビジネスの例としては、顧問契約や不動産投資による収入などが該当します。
一度契約すれば、継続的に収益をあげることができます。
場合によっては、不労収入の場合もあります。
事業のどこかに、うまくストック型ビジネスを組み込むようにして、売上の読める経営をすることが重要です。
「安定して収入が入る」ということは、金融機関などに予定通りに返済していくための大きな強みとなるからです。
ただ、ストック型収入を確保するためには、それなりの仕組みを構築しなければなりません。
ブログで安定収益を得たければ、資産としての、魅力的な集客記事を配置しなければなりません。
不動産投資であれば、いい物件を購入しておかなければなりません。
しかし、一度、仕組みさえ作ってしまえば、あとは、継続的に収益が発生していきます。
以前、私が外資系のコンサルティング会社に勤めていたときの話です。
コンサルティング部隊の中に、AチームとBチームがありました。
Aチームは組織プレイを重視し、トップマネジメントがクライアントの上層部と太いパイプをもっていました。
大きな額ではありませんでしたが、常に何らかの仕事をいただいている状況でした。
一方、Bチームは、個人プレイを重視し、各人の営業・受注状況がチームの収益状況に、そのまま反映される構造でした。
各人が大きな金額の受注を狙うため、当たれば大きいですが、鳴かず飛ばずの時期もありました。
このような中、世間はリーマンショックに見舞われ、我々コンサルタントに仕事を依頼する企業が大きく減った時期がありました。
企業も全く余裕がなかったのでしょう。
クライアントの悲鳴とともに、我々コンサルタントも悲鳴をあげることになったのです。
このとき、仕事の全くなくなったBチームは破綻してしまいました。
Bチームのメンバーは、それぞれ別の世界に旅立つことを余儀なくされたのです。
逆に、Aチームは、安価でしたが、継続収入があったため、チーム自体の解散の危機は免れました。
私は、そのときの状況を横目で見ていて、ストック型収入の重要性を肌で感じ取りました。
ましてや、個人事業主で事業を行う場合は、ストック型収入の有無は死活問題となってきます。
ストック型ビジネスは、一度、しっかりとした仕組みを作ってしまえば、安定した収益を見込めます。
私は、このストック型収入を得るために、日々、収益装置を構築していくことに、パワーを注ぎ続けています。
この点については、今後も手を抜くことなく、努力していきたいと思います。
節約よりも収入にこだわろう
ある日の我が家の会話です。
(子供達がおやつを分けることでケンカしているのを見て)
妻「仲良く分けなさい。」
私「みんなケチやね。(妻のほうを見て)誰に似たんやろ?」
妻「あなたちゃう?」
私「ぼくは欲張りだけど、ケチじゃないで。」
妻「なるほど。」
どこにでもある家族の会話ですが、この会話には、ファイナンシャルプランの本質が隠れています。
会話中、私が発言しているように、妻はケチ…
とは言いませんが、きちんと節約をしてくれています。
割引やポイント、レシートなど、きっちりと管理してくれています。
これに対して、私は、支出の管理を一切していません。
月合計の純資産残高で、軽く確認する程度です。
私自身はモノをポンポン買うほうなので、ケチでも節約家でもないと思っています。
但し、私は人一倍、欲張り、つまり収入にはこだわりがあるのです。
本業の年収もしかり、副業もあれこれ、いくら稼げるかが重要だという価値観でいるのです。
どこの家庭でも似たような状況なのではないでしょうか?
夫婦ふたりとも無駄遣いばかりしていては家計は破綻してしまいますので…。
私は次の考え方を、常に頭の片隅においています。
「支出」を減らすよりも「収入」を増やしたい
企業に例えるならば、コストを削減をすることよりも、売上を向上させることに重きをおいているのです。
私は、この攻撃的な戦略が好きです。
同じパイの中で配分を考えるよりも、パイそのものを増やすことを考えるほうが、夢があるように思えるからです。
ただ、今の時代、どこの企業も、そう簡単に給料は上がりません。
給料が上がらないのであれば、次に考えることは副業になります。
副業をすることで、別の収入源をつくるのです。
副業に必要なのであれば、時間を惜しんで自分のスキルを磨いていくのです。
とにかく、収入を上げるための努力を継続していくことが重要なのです。
幸い、副業が解禁される世の中になってきました。
副業が禁止されている企業に勤めている人は、資産運用や中古品の売却や転売でもいいかもしれません。
給与収入以外の収入源があると、給料が少々下がろうとも、精神的な安定感もあります。
そして、収入が上がらなかったときになって初めて、「節約」を考えることになるのです。
この場合、まずは固定費削減を考えると効果が大きいです。
変動費である日々の買い物を切り詰めるよりも、固定費である生命保険の見直しや光熱費のプランの見直しなどを行うほうが、節約の絶対額が大きいからです。
例えば、保険内容がよく分からない生命保険に入っていた場合、見直しをかけるのは、とても面倒なことだと思います。
解約の電話をいれると、保険のおばちゃんから長々と説得された結果、引き止められるのがオチです。
このように、固定費の見直しにはパワーがいるかと思います。
しかし、一度だけでもがんばれば、あとは何もしなくても節約ができていることになります。
くどいようですが、私の中の優先順位です。
収入向上 > 固定費削減 > 変動費削減(節約)
さまざまな意見があるかと思いますが、あなたはどのようにお考えでしょうか?
キビノミクス②まずやってみよう
人に教えてみよう
最近、書店には、
「○○の勉強法」
なるタイトルの本が、ずらりと並んでいます。
サラリーマンや受験生にとって、人気のあるテーマであり、ニーズが高いからでしょう。
私も、この類の本をよく手にとって立ち読みします。
人それぞれ、独自の意見や考え方があって面白いからです。
・資格試験は過去問だけを効率良く合格しましょう
・ビジネス英語は範囲が決まっているので、効率的にやりましょう
・論文式の試験は、アウトプットが重要なので、第三者に添削してもらいましょう
等々、勉強法の本には、いろいろな手法が書かれてあります。
これらの方法については、「なるほど」と思うことも多いです。
しかし、私はそれをただ読むだけではなく、自分なりの考え方・方針を創りあげていくことが重要かと思っています。
「教えること」ですが、これは、本当に重要なことだと思います。
「問題を解けるレベル」でとどまっているから、点数が伸びないことが多いのです。
「人に分かりやすく教えるレベル」に到達することではじめて、知識が、自分の血や肉になり、自在に活用できるのではないかと感じています。(試験に合格するのが目的であればその限りではないです。)私は、ほぼ毎日、ブログで何らかの発信をしていますが、これもアウトプットすることで、自分の理解を深めようと努力しているのです。
もっと言えば、理解して人に教えるだけでなく、実際に体験することが重要だと思います。いくつか例を挙げます。
①サラリーマンの副業として、不動産投資が流行っているらしい
→「知っている」レベル
②不動産投資は、家賃収入からローンや管理費を差し引いてインカムゲインを得ることです
→「理解して教えることができる」レベル
③利回りがよかったので、郊外の不動産を購入したが、空室だらけになってしまいました
→「失敗談を伝えることができる」レベル
①より②、②より③のほうが、なんとなく説得力があり、話を聞いてみたくなると思いませんか?
もうひとつ例を挙げます。
①悪くなった視力を回復する方法があるらしい
→「知っている」レベル
②レーシックは、レーザーを使って、角膜の屈折率を変え、視力を回復させる方法です
→「理解して教えることができる」レベル
③私は、レーシック手術を行い、視力が回復しましたが、老眼も重なり、不都合なことも増えました。
→「失敗談を伝えることができる」レベル
いかがでしょうか。
情報商材やココナラなど、最近は、人に教えることが、小遣い稼ぎにもなる時代です。
あなたも、人に教えることで、自分自身の能力を高めていきませんか?
石橋を叩きながら渡ろう
某牛丼店の代表的な宣伝文句に「はやい・やすい・うまい」というキャッチフレーズがあります。
「はやい」はスピード
「やすい」はコスト
「うまい」は品質
に置き換えることができます。
これは、生産管理の世界で使われているQCD管理と全く同じ考え方になります。
「Q」はQualityで品質
「C」はCostでコスト
「D」はDeliveryで納期・スピード
を表します。
これらをすべて完璧にできれば最高です。
しかし、一般的に、スピードを上げれば品質は落ちるし、コストをかけなければ品質は落ちていきます。
つまり、この3つの要素をすべて高めていくことは非常に難しいのです。
日常生活でも同様です。
なんでも早いけど雑な人、遅いけど丁寧な人、おしゃれだけど衣服費の高い人…。
Q(品質)について
「字は丁寧に書きましょう」
「式と答を丁寧に書きましょう」
「挨拶をしっかりしましょう」
子供の頃は、教育的な意味合いもあり、とりわけ、このQ(品質)が重要視されているように思えます。
しかし、大学や社会人になるにつれて、
「とりあえず分かればいい」
「最低限伝わればいい」
とか、妥協点ギリギリのちょうどいい品質を求めるようになってきます。
要領を覚え、うまく手を抜くとも言うのでしょうか。
QCD管理を、無意識のうちに考慮しているのかもしれません。
私も、このQ(品質)をやみくもに向上させることには疑問をもっています。
資格試験でも100点の品質はいらないでしょう。
合格最低点である60点の品質があれば十分です。
仕事において、Q(品質)を決めるのは相手なので、最初に期待値を合意しておくことが、私は最も重要だと考えています。
資料作成のときに、事前に途中経過版を見せたり、プロジェクトで最終成果物を合意したりすることが、これに相当します。
この期待値がずれていると、どこまで完成させれば、相手の品質を満たすのか、分からない状態が続き、お互いが不幸になります。
この期待値を合意することこそが、プロジェクトマネジメントの重要な役割だと考えています。
C(コスト)について
大人になってくると、自然と身についていく概念、それがコストであり、常識的な金銭感覚だと思います。
ただし、サラリーマンは、自分の給与明細をもっと見る癖をつけたほうがいいと思っています。
年収(年間の総支給額)を意識する人は多いと思います。
しかし、自分の年収から、どれだけ社会保険料が差し引かれて、どれだけ所得税が差し引かれて、どれだけ年末調整で戻ってきて、どれだけ所得控除されているのか、きちんと把握している人は少ないのではないでしょうか。
一度、確認してみると、知らないうちに、結構、差し引かれていることにびっくりすると思います。
節税にも役立ちますので、給与明細はきちんと見ておくことをおススメします。
D(納期・スピード)について
社会人になると、この要素が、最も重要になってきます。
いくら品質が高くても、納期を守れなかったら台無しになるからです。
一種の制約(最上位概念)といったほうがいいのかもしれません。
プロジェクトの成果物も、年末調整も確定申告も、すべて決められた期日を守らなければいけません。
期日を先に設定しておいて、それに間に合うように、ギリギリの品質とコストをかけていくのです。
例えば、上司から資料作成を頼まれた場合、あなたはどちらを選びますか?
(A)期限ギリギリまで作成して、90点かどうか分からない資料を提出する
(B)期限よりもだいぶ早めに50点くらいの品質の資料を提出する
一見(A)のほうが品質が高いようにも見えます。
しかし、実は(B)のほうが、上司の意見も事前に反映できるのでリスクも低く、有効となるケースが多いと言われています。
早めに骨格を仕上げ、全体感とストーリー、期日に間に合わせるための成果物イメージを共有することが重要なのです。
「石橋を叩いて渡る」
という有名な言葉があります。
何事にも慎重にとりくまなければならないという比喩ですが、私は
「石橋を叩きながら渡る」
のほうが、現実的ではないかと思っています。
品質よりもスピードを重視した考え方になります。
不確実性の高い社会においては、誰も正解をもっていないので、何事もやってみないと分からないことが多いのです。
私は、視力回復手術(レーシック)や不動産投資といった、一般的にはリスクがあると思われがちなことに挑戦してきました。
どちらもリスクはありますが、それなりのリターンを求めるためには、ある程度のリスクを許容しなければなりませんでした。
レーシックに関して言えば、老眼が始まる前(30代)、不動産投資はできるだけ早い時期に開始するほうがリスクは低いと言われています。
いろいろ調査するだけで、挑戦しないでいると、レーシックにしても不動産投資にしても、タイミングを逃してしまいます。
キビノミクス③時間を味方につけよう
背中を押してくれる究極の味方と友達になろう
大学受験生は、合格するために、日夜、必死でがんばっています。
なぜ、そんなに必死になるのかというと、青春時代に挑戦する大学への合格は、人生一度きりだからです。
しかも、失敗すると一年もしくは数年間、回り道をすることになり、いばらの道となることを理解しているからです。(間違いなく、貴重な人生経験になると信じていますが。)
このように、勝ち負けの分かる一発勝負は、厳しいものにならざるを得ないのです。
社会人を例にとると、資格試験が分かりやすいでしょう。
税理士試験や中小企業診断士試験のように、科目合格制度があれば、一歩一歩積み重ねていくこともできます。
ところが、公認会計士試験や社会保険労務士試験の受験生は、一年に一回しか受験機会がなく、しかも一発勝負になるので、大変、難易度が高く、厳しいものとなります。
一発勝負で不合格だった場合、またイチからやり直し、という制度では、時間を味方につけることができないのです。
一年間、勉強してきて不合格だったときのショックはかなりのものですよね。
もうおわかりでしょうか。
私は、ひとつの作業が無駄にならない、つまり時間をかければ、確実に前進し、積み重ねていくことができることを
「時間を味方につける」
と表現しているのです。
ファイナンシャルプランの例でいくと、株式や債券の短期売買については、日々、相場は変動しており、時間をかけても、儲かる保証はないため、時間を味方につけているとは言い難いです。
しかし、常に一定の金額で定期的に購入していくドルコスト平均法は、時間を味方につけていると言えます。
私は、このドルコスト平均法を使って、長年コツコツと「投資信託」と「金」を増やしています。
この方法ならば、毎月一定額を買い足していくので、その商品の価格が低い時には、購入量が多くなり、価格が高い時には、購入量が少なくなります。
ならせば、全体の平均購入単価を平準化できるので、長い目で見た場合は、最も有効な方法だと考えています。
これから上がりそう、下がりそうといった「相場判断」を行わずに、機械的に投資できるのもいいです。
ドルコスト平均法は、時間を味方につけることによって、相場の変動を分散させている画期的な手法なのです。
不動産投資も、中長期の投資になり、所有している期間が長ければ長いほど、ローンの残額は減ってくるので、時間を味方につけている典型的な例だと言えるでしょう。
アフィリエイトも、その効果は、ブログの集客数に依存しますので、時間をかければかけるほど、ドメイン力、つまり集客力が増し、時間を味方につけていることになります。
もちろん、適度に更新することが前提ですが。
私の母校である放送大学も、時間さえ、たっぷりかければ、卒業することができますので、時間を味方につけた一例と言えるでしょう。
英語の試験で有名な、TOEICと英検。
どちらも有名な資格だと思いますが、毎回、現時点におけるスコアを測定することのできるTOEICは、時間を味方につけていると言えるでしょう。
しかし、合格か不合格の2択である英検は、時間を味方につけているとは言い難いでしょう。
このように、「時間」を味方につけると、常に前進している自分に気づくことになります。
イチからやり直しといった状況にはなりません。
たとえ、何らかのアクシデントで負けたとしても、最低限の仕事は、こなしているイメージです。
あなたも、
「あなたを裏切らない究極の友達である”時間”が常に応援してくれている」
という感覚を心の中にもっておくと、人生がより豊かになるのかもしれません。
無理な目標は分割してみよう
あなたが、ブログを活用した副業で月収10万を達成しなければならない状況にあったとしましょう。
この場合、まずあなたは何を思うでしょうか?
「いきなり、そんなの無理だよ!」
たしかに、ひとつのブログでアフィリエイトを運営して、いきなり、素人が、月に10万円を稼ぐのは難しいと思います。
しかし、ブログを10個立ち上げて、それぞれが月に1万円ずつ稼ぐと考えたら、いかがでしょう。
ブログを1つ作る場合よりも、10個作る方が手間も時間もかかります。
しかし、仮に、3つしかブログができなくても、3万円は儲けることができます。
アフィリエイトで月10万円を稼ぐためには、人並み外れたセンスや能力、時には運も必要かもしれません。
しかし、月1万円なら、時間さえかければ、手の届きそうな目標です。
月1万円が難しいのであれば、月3000円のブログを作成しても構いません。
あなたが、達成できそうな単位に分割すればいいだけです。
その分、作るブログの数が増え、時間がかかるようになるだけです。
爆発的に売れるサイトを作るなど、達成できそうにない目標に遭遇したら、時間を味方につけることを考えるのが近道です。
時間さえかければ、いつかは到達できるような仕組みを、自分で作ればいいのです。
「急がば回れ」ということでしょうか。
あなた自身も無意識のうちに、実践しているのかもしれません。
・重たい荷物を運ぶとき
・マイホームを買うとき
・目的地へ行きたいとき
・難しい試験を受けるとき
重たい荷物は、一度に持てないので、普通は何回かに分けて運びますよね。
マイホームは普通は現金で払えないので、少しずつ返済していく住宅ローンを組みますよね。
目的地までの道が事故等で通行止めになっていたら、遠回りしますよね。
難しい試験に遭遇したら、せめて、科目合格を狙いますよね。
どれも、目標にいっぺんに、たどりつけないので、無意識のうちに、時間の助けを借りているのです。
このように、自分の達成できそうな単位に目標を分割し、時間が味方してくれるような仕組みを、ビジネスでも考えていくことが重要なのです。
まとめ
あなたは、お金の話をするときに、なんとなく後ろめたい気持ちになりませんか。
年収の話、商品の割引の話、節約の話、奨学金の話、税金の話…。
お金の話をすると、なんとなく、いやらしいように見られるので、あまり話題にはしないのが暗黙の常識となっているのではないでしょうか。
この潜在的な思いが、日本のファイナンシャル教育を阻害してきたひとつの要因ではないかと、私は考えています。
社会科の授業では次にように学習します。
お金の役割は次の3つです。
(1)価値の交換・支払いの手段
(2)価値の尺度・ものさし
(3)価値の蓄積・保存
(1)について、お金はモノやサービスを交換したり、それらの価値に対して報酬を支払ったりする手段となります。
価値の貸し借りにも使われます。
(2)について、お金はモノやサービスの価値が誰にでも分かるように示す、共通のものさしの役割を担います。
この機能があるので、一定の約束の上で、世界的にも交換が成立するのです。
(3)について、お金はいつまでも変わらずに、額面通りの価値があります。
このため、価値を蓄積・保存することができます。
必要なときにいつも引き出すこともできます。
たしかに、お金には3つの役割があるでしょう。
しかし、なんとなく私にはしっくりときません。
お金を得ることの重要性について、全く言及されていないからでしょう。
私は、
「お金を稼ぐことは、相手を喜ばせること(社会に貢献すること)なんだ!」
と、いつも思っています。
何も悪いことではありません。悪いのは、相手が嫌がっているのに、お金を得ようとすること(ようは犯罪)です。
脱税と節税のちがいが、良い例です。
脱税は、ルール上、支払わないといけない税金を払わないことなので、犯罪です。
明らかに悪いことです。
しかし、節税は、決められたルールの中で、税金を減らし、自分の会社を豊かにすることで、家族や顧客に、お金を再分配・還元していくことなので、悪いことではありません。
近年、定年を過ぎても、働き続ける人は多いと聞きます。
年金が少ない、という社会的な問題もありますが、生きがいや他人とのかかわりを重視して、敢えて、働くことを選択している人も少なくありません。
いい意味で、定年を過ぎても稼いでいるのです。
私は、これは敬意を表すべきことだと思っています。
私は、本業と副業は両立させるべきだと主張してきました。
仮に、不労収入だけで年収1億円を達成したら、あなたはどのような行動をとりますか?
本業を辞めて、悠々自適な生活をしますか?
それとも、引き続き、2足のわらじを履いていきますか?
このとき、私なら後者、つまり、2足のわらじを履くことを選択すると思います。
その理由は、本業が、社会や周囲の人に貢献していることを実感させてくれるからです。
たとえ、不労収入が十分な額あったとしても、それだけでは、人と接する機会も減り、他人を満足させることによって得られる自身の快感を味わえなくなるからです。
社会に貢献しているという充実感も味わえなくなるでしょう。
ただ、難しいのは、不労収入が、社会に貢献していないということではありません。
不動産投資の家賃収入にしても、アフィリエイトの広告収入にしても、入居者や購入者など、誰かのためになっているのは事実だからです。
その対価が、たまたま不労収入になっているに過ぎないのです。
本業にしても、副業にしても、お金の稼ぎ方が異なるだけで、誰かの役に立っている、つまり社会貢献していることに変わりはないのです。
ただ、副業よりも本業のほうが、社会貢献をしているという実感を直接的に得やすいので、本業をやめることはできないのです。
先ほどの話に戻りますが、お金の話をすることは恥ずかしいことではありません。
困っている人のために、あなたが価値を提供し、その対価が報酬になっているからです。
堂々と、お金の話のできる世の中になってほしいと願っています。
くどいようですが、もう一度、キビノミクスの3つの矢を書きます。
①戦略を立てよう
②まずやってみよう
③時間を味方につけよう
もう覚えましたか?(笑)
読むのは簡単ですが、実践することは、そう簡単ではないと思います。
一度、目をつぶって、じっくりと考えて見てください。
自分の人生を眺めた上で作戦を立てるのです。
そして、この作戦に基づいて、今日から、実践していけばよいのです。
明日に結果がでるわけではありません。
長い長い時間があなたの味方になってくれることでしょう。
最後になりましたが、キビノミクスの考えを着実に実践することで、あなた自身が豊かになることを楽しみにしています。