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セミリタイアの限界…多くのセミリタイアブログを見て感じたこと!

セミリタイア

数年前に、私は会社員を卒業し、現在、セミリタイア生活をしています。

このため、セミリタイア達成者のブログを読ませていただくことが多くなっています。

ほとんどのブログが実体験に基づいているため、本当に参考になります。

…しかし、まぁ…さまざまなケースがありますね…。

千差万別です。

多くのセミリタイアブログを拝見させていただいて、私が感じたのは下記2点です。

①セミリタイアの目的
②セミリタイアの前提

今回は、このあたりの話を、もう少し掘り下げていきたいと思います。

①セミリタイアの目的

まず、1点目なんですが、本来、セミリタイアという言葉は目的ではないはずです。

限られた人生の中、セミリタイアした後に、どんな生活をするのか。

そこには、ほとんどスポットライトが当たっておらず、セミリタイアに至るまでの方法が書かれているブログが多いです。

例えて言えば、大学は合格した後に何をするかが重要なんですが、大学に合格するまでのプロセスのニーズが高いのと似ています。

まぁ、これは当然のことでしょう。

多くの読み手がセミリタイアしていない人だと思われます。

このため、どのようなプロセスでセミリタイアに至ったのか、情報提供することのニーズは高いと考えています。

そして、セミリタイア後の姿を描いたブログも若干数あるのも事実です。

どちらのブログも、セミリタイア前後で、ターゲットを絞り、本当にうまく情報提供されていると感じています。

ここで一点だけ。

セミリタイアは、お金儲けや短期的に稼ぐ方法(ファイナンシャルプランの一部)ということではなく、保険や年金を含め、人生全体のプラン(ライフプラン)として位置付けすべきものではないか、ということをつけ加えさせていただきます。

②セミリタイアの前提

そして、本題は、この2点目です。

ほとんどのセミリタイア達成者は、節約して多くの貯金を蓄積し、それを資産運用する形で生活しています。

何歳で何千万の資産を構築できればセミリタイア可能ライン…など。

資産は大きければ大きいほど、お金自身が働いてくれますから、ある程度の資産があれば、働かなくても生活することが可能となります。

そうなるために、収入を増やす(投資を成功させる)方法、支出を減らす(節約する)方法、その合わせ技が必要となってくるのです。

このため、収入を増やすための資産運用・投資ブログや、節約してセミリタイアを目指すブログが多く存在しています。

ブログは無料で読むことができますが、どのブログも有料クラスの情報を提供しています。

その気になれば、書籍にしてもおかしくないレベルのものばかりです。

ただ…

悲しいことに、本ブログを含め、どのセミリタイアブログも、私の周囲の困っている人の間では、あまり参考にならないことが多いのです。

その理由を挙げると、下記3点に集約されます。

①節約の限界
②収入の限界
③働けなくなるリスク

このような前提下では、参考にできるものが、ほとんどない状況になっています。

もちろん、本ブログでもその解を提示することができていません。

①節約の限界

多くのセミリタイア達成者に、住宅ローン・子供・車の話は出てきません。

それはそうでしょう。

格安賃貸でも生活できますし、独身で暮らすのも人生、都会では車も贅沢品です。

ただ、そうではない人たちも多数存在しています。

老後のことを考え、すでにマイホームを選択した人もいます。

結婚し、子供を産んで育てている人もいます。

車がないと生活できない地域にマイホームを構えている人もいます。

このような前提で、大きな節約ができるでしょうか。

もちろん、車は中古の軽自動車、子供も公立・塾なし・奨学金、ローン金利は格安…

と可能な限り、工夫しています。

ただ、それでもローンや学費などのお金は、湯水のように出ていきます。

食費などの生活費を十分に切り詰め、質素な生活をしている場合、他に手の打ちようがありません。

このため、ファイナンシャルプランナーに相談しても限界があることも事実です。(私もCFPです。)

②収入の限界

次に、収益(給料)が上がらないケースです。

これは、業界・業種・業態によって異なりますが、会社都合ですので、なんとも言えません。

ただ、多くの会社では、給料はほとんど上がってないことも事実です。

転職することも可能だと思いますが、年齢を重ねてくると、転職後に年収が激増するケースは減ってきます。

こうなってくると、収入を増やすことは難しく、月々のお金は残りません。

きちんと働いて、限界まで節約をしているわけですから。

多くのファイナンシャルプランナーは、先に積み立てておくことを薦めてくるでしょう。

ただ、月々の収支がトントンな状況で積み立て方式を採用すると、収支がマイナスとなってしまいます。

資産があれば、株式を買っても、不動産を買っても、収益源を作ることができます。

ただ、元手が増えない状況では、第2の収益源を作ることは非常に難しいのです。

不動産だとローンで収益源を買うこともできますが、よほどいい物件でないと、月々のキャッシュフローには限界があります。

こうなると、馬車馬のように働き続けても収益は増えず、節約をがんばっても、セミリタイアすることはできないのです。

③働けなくなるリスク

とどめがこれです。

働き続けているうちはまだいいですが、ここで働けない状況になってしまうと、さらに厳しい状況となります。

明らかな怪我や病気であれば、補償や保険でカバーできるケースが多いです。

ただ、問題は精神疾患です。

体は元気なのに、心の病気で働くことができない状況です。

精神疾患だと、保険・補償も適用外、転職先も見つからない状況に陥ります。

こういったケースこそ、まさに、セミリタイアしたいケースであり、私自身もそうなんですが、私の周囲でも類似のケースは増えてきています。

私の場合、コンサル起業して週3日だけ単価の高い仕事をすることでセミリタイアを実現することができました。

ただ、コンサル業界以外の方であれば、これも難しいと思います。

資産なきセミリタイアへ

少し後ろ向きな話になりましたね。

①節約の限界
②収入の限界
③働けなくなるリスク

これらに当てはまるケースであれば、セミリタイアすることが難しいことが分かりました。

こうならないように若い頃からライフプランを考えておけばいいのでしょうが、人生、予定通り進むものでもありません。

親の資産状況によっても状況は異なります。

私の周囲のケースでは、持ち家を売り、両親の実家と同居して、ローンをなくしたというケースがありました。

月々のキャッシュのために、両親と同居するという制約を受け入れたことになります。

これは、両親の実家があったから可能だったわけです。

働けなくなるリスクについては、会社員であれば傷病手当金、障害年金などでカバーすることもできますが、期間・金額に限界があります。

自営業だと傷病手当金も、障害年金(少し働き続けながらもらうことのできる3級)すらない状況です。

よくあるケースです。

自助に限界がある以上、公助でなんとかならないものですかね…。

私が試行錯誤して進めている資産なきセミリタイアの実現。

これは、永遠の課題なのでしょうか…。

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Posted by かずきび