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49歳男、家族全員が新型コロナウイルス(オミクロン株)に感染して大変だった話

健康・セーフティネット

今回は、本ブログのテーマ「週3日だけ働く…」とは全く異なる話です。

私は49歳男で、妻と子供3人の5人家族です。

第1波から第6波まで、約2年間、新型コロナウイルスとは無縁の生活をしておりました。

そして、行動制限のない2022年の夏休み。

第7波にして、初めて、家族全員が新型コロナウイルス(オミクロン株:BA5)に罹患してしまいました。

思っていた以上に辛く、大変でしたので、そのときの体験談を書き留めておきたいと思います。

8月10日(水):発症0日目(発症日)

前日(8月9日)まで、私以外の家族(妻と子供3人)は、一週間ほど帰省していました。

私だけ、仕事のため、自宅でひとりテレワーク。

この間、私は誰と約束をしているわけでもなく、外食することもありませんでした。

外出したのは、コンビニへの買い物と通院くらいでした。(数時間です。)

そして発症日となった8月10日。

妻は一日中外出の予定でしたので、私は子供たち3人と近所の定食屋でランチしました。

私の身に異変が起きたのは、そのランチ後のことでした。

自宅に戻った途端、突然の頭痛と倦怠感。

熱を測ってみると39度超。

コロナか…?

ズキューンと撃たれたような頭痛。

インフル以上の倦怠感に完全にやられた感じです。

嫌な予感がしたため、私は子供たちのいる部屋とは別の部屋に閉じこもって眠りにつきました。

夕方になって、妻が帰宅。

私が目を覚ました時、40度の熱がありました。

その日の晩には最高41度まで熱は上がり続けました。

心配してくれた妻は、カロナールという頭痛薬・解熱剤を用意してくれました。

その薬を飲むことで、私の熱は一時的に39度まで下がりました。

その日の晩は、頭が痛く、ほとんど眠れませんでした。

8月11日(木):発症1日目

翌朝、私は40度前後の熱が続いてました。

しんどくて何も手が付かない…。

ただ、どこかの病院に行かなければ、これはまずそうだ…。

私はインターネットで調べまくりました。

しかし、タイミングの悪いことに、この時期はお盆休みです。

私のかかりつけ医をはじめ、ほとんどの医療機関は開いてません。

ましてや、発熱外来など、ほとんどやってませんでした。

何十件も電話しました。(このときは元気だった妻も手伝ってくれました。)

病院自体は開いていたとしても、

・かかりつけ医でないとダメ
・検査キットが不足している
・高齢者で基礎疾患がないとダメ

などの理由で、どこも検査してくれませんでした。

大阪府(自治体)のページに書いてあるサポートデスクのようなところにも電話をかけまくりました。

しかし、空いてない病院を教えてくれたり、時間外だったり、私にとって有益な情報を得ることはできませんでした。

他方、お盆で帰省するための元気な人向けの無料検査場はやっているとのこと。

社会活動を活性化させたい思いは理解できます。

しかし、40度の熱で基礎疾患持ち(睡眠時無呼吸症候群)の私からすると、なぜ、しんどいと言っている人には検査すらせず、元気な人の検査だけして、検査キットが不足しているのか、疑問でなりませんでした。

優先順位間違ってない?

私は日本独自の国民皆保険制度に疑念を抱きました。

そして、私自身、コロナかどうか検査もできない状況が続きました。

重症化するとやばいので、救急病院かホテルだけは確保しておかなければ…。

そこで私は、#7119に電話してみました。

#7119というのは、救急車を呼ぶかどうか迷っている人のためのダイヤルです。

コロナ前から、結構有名になってましたよね。

最近は、医療逼迫(というか崩壊)のため、救急車を呼べない状態になっています。

運よく救急車が来てくれても、簡単には病院に搬送できない状況になっています。(数時間待ちとかザラです。)

この限りある資源である救急車を軽症の人が呼んでもいいのか、どのくらいの症状がでたら救急車を呼んだらいいのか、素人では判断がつきにくいため、#7119というダイヤルが設置されたのです。

#7119の担当者は丁寧に教えてくれました。

・血中酸素濃度(パルスオキシメーター)の値が95%を切って息苦しかったら迷わず救急車を呼んでほしい
・睡眠時無呼吸用に使用しているCPAPはコロナを拡散させるためのものではないので、躊躇なく使って欲しい
・お盆の期間中であっても24時間365日やっている救急病院に連絡をとることは可能

息苦しくなってきたら、救急車を呼ばなくても、近くの救急病院に駆け込めばいいのか…。

私にとって有益な情報を教えていただき、私は少しだけホッとしました。

ただ、この時点の私は、まだコロナなのかかどうか、検査すらしていない状況でした。

8月12日(金):発症2日目

発症から2日目の朝9時半。

妻が、近所のとても小さなクリニックで抗原検査の予約をとってくれました。

昨日も何十件も医療機関に電話をかけてくれたので、妻には本当に助けられました。

そして、近所のクリニックの駐車場へ。

駐車場に停めている車の中での抗原検査は結果を見るまでもなく、ぶっちぎりの陽性反応でした。

この時点で、私の新型コロナウイルスは、発症日が8月10日、陽性判定日が8月12日と決定したわけです。

ということは、ルールに従えば、10日後の8月20日から社会復帰可能ということになります。

本日は発症日から2日目です。

熱は38度前後、パルスオキシメーターの値は96%から97%でした。

このとき、妻が買ってきてくれた「リングルアイビー」という市販薬。

私にとっては、この薬がよく効き、一時的に熱を2度くらい下げてくれました。

しかし、数時間ほどで効き目が終わると、寒気がして、熱は再び上がっていきました。

コロナは本当に辛いと改めて感じました。

お盆休みという特別な期間、医療機関が機能していないことを悟っていた私は、この日の朝10時、ホテル療養を希望する電話をしました。

本当は発症日の翌日にホテル療養の電話をかけていたのですが、陽性判定を待たないと無理と言われたので、どうしようもありませんでした。

ホテルなら、お盆期間中であっても、常駐している看護師もいますし、オンライン診療も可能となります。

そして、この日の14時、管轄の保健所から連絡がありました。

名前や住所などの基本情報の確認のみ。

システムで連携していないのかなと思わせる内容でした。

40度の熱があるしんどい人に漢字の書き方とか住所の読み方とか、杓子定規な質問ばかり。

マイナンバーとかで連携していないのか…。

保健所の人も忙しくて大変なんだろうという思いもありつつ、勘弁してほしいなという思いもありました。

ただ、後から聞いた話では、保健所のこの対応は、かなり手厚いことが分かりました。

後にコロナとなる家族のときは、スマホのショートメール1本だけだったそうです。

夕方17時。

午前中に予約していたホテル療養が明日からOKとの連絡がありました。

大阪では何百人もホテル療養待ちだと伺っていました。

ただ、私の場合、基礎疾患持ちということで、優先的に扱われたようです。

本当にありがたかったです。

このとき、熱は40度、パルスオキシメーターの値は96%から97%でした。

そして、一番、起きてほしくなかったことが、このとき起こりました。

子供たち3人が37.5度の発熱。

家族だけは感染してほしくなかった…。

家庭内感染は、ほぼ防ぎようがないため、部屋隔離などの対策はもはや無意味なのでしょう。

家族内感染については、マスク、消毒、換気などの基本的な感染対策に限界があることを申し上げておきたいと思います。

家族内は、すぐに感染します。(と経験豊富な医師も言ってました。)

8月13日(土):発症3日目

朝9時。

昨晩は微熱だった子供たちが40度近い熱があるとのこと。

お盆休み期間中にもかかわらず、私の検査をしてくれた、近所のクリニックへ電話。

子供3人(プラス妻)をまとめて抗原検査してくれることになりました。

子供たちは全員陽性。妻だけ陰性。

妻の検査結果は意外でした。

本当に陰性なのか、陽性だけど無症状なだけなのか…。

いずれにしても、家事のできる妻が元気なことは、私にとっては何よりでした。

全員がダウンしている状態が最悪なので、誰か一人だけでも元気であってほしい…。

そう願っていました。

子供3人に妻も含めた4人分、解熱剤をたくさん処方してもらいました。

本当にありがたいクリニックでした。

そして、重症化リスクのある私は、タクシーのお迎えにより、療養先のホテルへ。

タクシーの運転手とは一言も会話せず、一礼のみ。

療養先となる某ホテルの裏口から入所。

10分ほど簡単な説明を受けました。

周囲は、私のようなおじさんではなく、態度の悪そうな若者ばかりでした。

担当者がきちんと説明してくれているのに、

「なんで俺がこんなところに入らなあかんねん。」

みたいな態度でした。

お盆返上でがんばってくれている職員の人も。これではかわいそうだと思いました。

ホテルでは、体温計・パルスオキシメーターが貸与され、何よりも看護師が常駐していることが助かりました。

何かあっても(重症化しても)、すぐに連絡できる…。

ホテル入所後も、頭痛の激しかった私は、早速、看護師さんに連絡をとり、ホテルのオンライン診療の予約をしました。

8月14日(日):発症4日目

ホテル療養という安心感もあり、昨晩は少しだけゆっくりと眠れたような気がします。

ただ、頭痛と倦怠感はまだまだひどい状況でした。

1日3食の弁当を、指定の場所まで取りに行くのは本当に苦痛でした。

朝10時、初のオンライン診療です。

特別に用意された部屋に行き、机の上に配置されたiPadに向かっての診療です。

Facetimeを使った現代風のオンライン診療でした。

最初に、保険証提示・自己紹介。

その後、診察。

即興ながら、本当によくできたシステムだと思いました。

賛否両論ありますが、ホテル関係者や医療従事者は本当にがんばっています。

私は、頭痛と息切れ、倦怠感がひどい旨を伝えると、薬もその場ですぐに処方されました。

処方された薬を飲むと、体調はだいぶよくなりました。

熱は36度台、パルスオキシメーターの値は98%になりました。

ホテル療養は、定期的に、看護師さんが確認の電話を入れてくれるので安心感があります。

医療機関が逼迫(崩壊)している以上、このようなシステムは本当によくできていると思いました。

そんな中、私の身に、次に起こったのは、味覚障害です。

米、豆腐、お水が辛いのです。

このため、食事が美味しく感じられなくなりました。

味覚過敏といったところでしょうか。

本当にコロナは厄介な病気です。

こんなことインフルではなかった…。

8月15日(月):発症5日目

発症5日目。(ホテル療養3日目)

高熱ではありませんでしたが、薬のおかげで、37度台の熱が続いてました。

薬が切れると、38度台に逆戻り。

まだまだ、私の体の免疫がオミクロン株と戦ってくれていたのでしょう。

軽い頭痛と倦怠感。

咳に息切れ。

それに味覚障害。

水やいなり寿司が辛くて辛くて…。

免疫力を高めるために、食事は体の中に放り込む日々。

それでも、暇だとか早く外に出させてくれといった欲望は私の中にはありませんでした。

とりあえず、ホテルという名の病室で、早く元通りの体調に戻して欲しかった気がします。

そして、陽性判定の出ていた子供の面倒を見てくれていた妻も本日になって39度の発熱。

今までがんばってくれていたのに、やはり妻にも陽性判定がでたか…。

新型コロナ…

一体どれだけの人に迷惑をかけているのだろうと腹立ちました。

8月16日(火):発症6日目

発症6日目。(ホテル療養4日目)

症状的には、だいぶよくなってきて、風邪に似た雰囲気になってきました。

ただ、体全体にはまだまだ残る倦怠感。

あと数日で社会復帰できるのか不安でした。

子供たちの症状は、だいぶマシになっていたとはいえ、今度は妻の熱が39度台をウロウロ。

ホテル療養のため、手を貸してあげられない歯痒さ。

そして、周囲の家族・親族なども、気持ちだけで、何も手助けできない歯痒さ。

なんとも言えない、コロナの憎らしさを感じました。

8月17日(水):発症7日目

発症7日目。(ホテル療養5日目)

症状としてあるのは、味覚障害・嗅覚障害・軽い咳。

熱はほぼ平熱に近づいてきました。

咳は発作になったときが困るため、念のため、オンライン診断を希望したところ、

”寝れないくらいしんどい咳でないと受診を控えてほしい”

と言われました。

念のため薬がほしい…程度では受診を控えてほしいとのことだったのでしょう。

普段ならありえませんが、医療はよっぽど逼迫しているのだろうと痛感しました。

私はそのままYes返事をして、薬なしで乗り切ろうと考えました。

8月18日(木):発症8日目

発症8日目。(ホテル療養6日目)

熱はほとんどなく、体調は元通りに近いものとなってきました。

家族も妻を除いてはだいぶ快復してきたとのこと。

まだ外出することはできませんが、だいぶ普段の生活ができるようになってきました。

重症化しないことが大前提ですが、このコロナという病気。

感染するかしないかが大きく扱われますが、実際になってみると、

”重症化するかしないか”

が本当に分かれ目だと感じました。

はやり肺炎ですから。

しかも、薬もないという恐ろしい病気…。

自由に動くのは結構ですが、高齢者や基礎疾患持ち(私もですが)の方には、感染させないようにと改めて感じました。

8月19日(金):発症9日目

発症9日目。(ホテル療養7日目)

薬もなく、長引くホテル療養。

もうお盆期間は終わっていたので、ホテルでなくとも病院にお世話になることはできる状況でした。

オンライン診療も受診できないことが分かっていたので、もはや、ホテルを早く退所したいという思いが強くなっていました。

社会的に決まっている療養期間である発症後10日間の条件は明日で満たされます。

ただし、直近72時間で症状がないという条件もあるため、ここで熱がでると退所がさらに伸びることになります。

私も不自由ですし、他にホテル療養待ちをしている人にも申し訳ない気がしていたので、体調管理には気をつけました。

ただ、仕事柄、ビジネス書籍などをインプットしないといけなかったんですが、倦怠感との戦いで、ほとんど本の内容は頭に入ってこない状態でした。

8月20日(土):発症10日目

発症10日目。(ホテル療養8日目)

ホテル退所予定日。

ただ、事前に連絡があるわけではなく、私がお世話になったホテルでは、退所当日の朝11時に連絡がきました。

保健所の担当の方から、本日16時に退所してもいいとの電話です。

あと5時間も缶詰か…。

という思いもありました。

(ホテルでは、入所手続きが優先されますので、この5時間待ちは仕方がないとのこと。)

ただ、ホテルでいろいろお世話になった方々への感謝の気持ちもわいてきました。

お盆休みの期間も、ホテル療養者の食事やゴミの世話など、さぞかし大変なことだったと思います。

オミクロン株は感染力が強いため、かなりのリスクだったとも思います。

そして、退所予定時間の16時。

パルスオキシメータとホテルのキーを返却し、私はようやく外界(大阪の街中)へ。

ホテルに入所するときは、タクシーで隔離された状態でしたが、退所するときは、自分の足で帰ります。

慣れ親しんでいた大阪の街でしたが、10日間も日の光を浴びてなかったので、体の動きは鈍く、かつ暑さと湿度もあって、本当につらい帰路でした。

自宅まで約2時間。

だいぶ元気になっていた家族と再会できたときは、本当にホッとしました。

そして、この10日間、ホテル療養したにもかかわらず、お金という意味での支出はほぼゼロでした。

ただ、仕事ができなかったことは事実です。

私は医療保険(入院給付)に加入していました。

入院費の補填というよりも、就業保険的な意味合いで、後日、医療保険の請求も行いました。

この点は、お金の話ということで、傷病手当金も含め、別の記事で紹介したいと思います。

さいごに

2022年、本当に大変な夏休みでした。

行動制限のない夏休みどころか、結局、私はどこにもお出かけしませんでした。

どこかに遊びに行ったわけでもなく、誰と食事に行ったわけでもないため、未だに感染源は特定できていません。

何が悪かったのか、未だに分からない状況です。

ただ、家族の中では、おそらく私が感染源だったことは確実なのでしょう。

そして、感染から2週間近く経った今でも、まだ嗅覚や味覚は完全ではありません。

倦怠感も残っています。

今回は、我が家の家族5人全員がコロナに感染しました。

今回、運が良かったと思ったのは、下記3点です。

・子供たちにあまり手がかからなかったこと(赤ちゃんではないので元気になったらお手伝いなどができた)
・大人が感染した時期がずれていたこと(感染初期の大変だった時期に妻が動けた)
・重症化リスクのある高齢者(おじいちゃん、おばあちゃん)と同居していなかったこと

子供が小さく、かつ大人2人や高齢者が同時に感染してしまったら、本当に大変だと思います。

そんな厄介な新型コロナウイルスですが、今回、実際に罹患したことで、私自身が理解・痛感したことは下記6点です。

①オミクロン株はいつどこで誰が感染するのか予期できない(誰でも感染の可能性がある)
②家族内感染は確実に起こる(感染対策はあまり意味をなさない)
③オミクロン株は、風邪やインフルよりも辛いケースもあるので、全員風邪の症状だという認識は捨てる
④軽症は酸素吸入していないだけで、40度の熱が一週間続いても軽症だという認識をもつ(無症状とは異なる)
⑤オミクロン株に感染したときの大変さはピークに依存する(普段なら大丈夫でも医療逼迫時やお盆休みは厳しい)
⑥医療従事者や保健所・ホテルなどの人にはきちんと感謝する

特に強く言いたいのは、⑥ですかね。

ホテル療養していた方々は、なんとなくイライラしている人が多く、感謝の意が不足しているように見えました。

口論しているような場面にも何度か出くわしました。

医療従事者が悪いわけではないんですよね。

困っているときには、お互いに感謝しつつ、気持ちいい社会であってほしいと思いました。

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Posted by かずきび