主要支出項目である消費・浪費・投資…そして4つ目の支出項目とは?
私は、ファイナンシャル・プランナーです。
通常、ファイナンシャル・プランナーは家計をチェックして、無駄な支出を抑えようとします。
しかし、どちらかと言えば、私は支出よりも収入のほうに興味があります。
「支出を減らすこと」よりも「収入を増やすこと」のほうが重要だと考えているのです。
しかし、ヒトが生活していくためには、衣食住など、お金が必要になってくるのも事実です。
お金を使うことへの意識を高め、支出を抑制していくためにも、家計簿などの管理は効果的だと言われています。
そこで今回は、この支出について、一般的に言われている管理方法を簡単に紹介していきたいと思います。
支出の3分類について
一般的に、支出は、次の3種類に分けられると言われています。
①消費
②浪費
③投資
これは聞いたことのある人も多いのではないでしょうか。
言うまでもないかもしれませんが、ひとつひとつ解説していきます。
①消費とは、日々生活していく上で欠かせないモノの購入のことをさしています。
具体的には、
家賃、食費、光熱費、水道代…
などの支出を指しています。
これらは、生きていくために、最低限必要なことばかりですので、無駄遣いとは言いませんよね。
②浪費とは、必要以上の贅沢のことを指しています。
具体的には、
ギャンブル、衝動買いした洋服、使わないアクセサリー…
などを指しています。
これらは、明らかに無駄遣いと言えるもので、できるだけ少なくすることが望ましいと言われています。
③投資ですが、これは、一時的にお金を減らしたとしても、将来的にリターンを見込めるものを指しています。
株式投資や銀行預金もある意味、投資です。
スキルアップのためのセミナーや関連書籍の購入も投資のジャンルに含まれると言えるでしょう。
一般的な話として、
「消費6割、浪費2割、投資2割」
くらいが普通だと言われています。
しかし、最近は、この支出の3項目に加えて、4つ目の項目が注目されつつあるのです。
一体、それは何なのでしょう?
支出の4分類目について
4番目の支出項目。
それは「④空費」です。
④空費とは、自分を見つめ直したり、心のゆとりにつながる支出のことを指しています。
具体的に言うと、
趣味の旅行や温泉、月1回の子供との外食などの支出…
などが該当します。
浪費と似ていると感じた人も多いと思います。
たしかに、明確な基準があるわけではありません。
同じ旅行でも、
・誘われただけで、しぶしぶ参加するようなものは浪費
・リラックスするために積極的に設定したものは空費
に属すると言えるでしょう。
支出に優先順位をつけること
改めて、もう一度、支出の4項目を見てみましょう。
①消費
②浪費
③投資
④空費
あなたが、まずすべきことは、支出をざっくりと上記4項目に分類して、次のアクションを考えることです。
簡単に言えば、②浪費を減らしていくように、支出を組み替えていくのです。
上述したように、②浪費と④空費は似ています。
このため、浪費を見たときに、ストレス解消やリフレッシュなどにつながるものを空費に回していきます。
これらは削りすぎるとワークライフバランスや精神状態が崩れる可能性もあります。
このため、最低限の空費はきちんと残しておきましょう。
空費に回せなかったものが、いわゆる浪費です。
一般的には
「消費6割、浪費2割、投資1割、空費1割」
くらいだと言われていますが、
理想的には
「消費5割、浪費1割、投資3割、空費1割」
だと言われています。
もちろん、あなたの生活パターンによって、個人差はあると思います。
しかし、なるべく浪費を減らすという点については共通だと思われます。
例えば、私の場合、趣味の「温泉&スーパー銭湯」は、浪費だと思っていました。
しかし、精神疾患を経験した後、スーパー銭湯は、空費だと確信しました。
私の中では、スーパー銭湯は、仕事の疲れをとる貴重なリラックス時間であることが分かり、削りすぎてはいけない支出だったのです。
また、私は飲み会にも、あまり参加しないほうだと認識しています。
これも、フリーランスになった後は、人脈形成の場として、浪費から投資に変わりました。
このように、支出を組み替えることで、本当に無駄な支出をあぶりだしていくのです。
そして、あぶりだされた支出こそが、あなたが削るべき「浪費」なのです。
すぐに効果を出すのは難しいかもしれません。
しかし、浪費を認識し、少しずつ手を打っていくことで、長期的にはキャッシュフローが改善されていくものと思われます。
自分の納得のいく支出を心がけて、豊かな生活を送っていきましょう。