家族・子供・住宅ローン…重たいものを背負ってセミリタイアする人へのメッセージ!
最近「セミリタイア」という言葉をよく耳にします。
本ブログも、一応「セミリタイア」のジャンルに含めさせてもらっています。
ただ、他の方々のブログや記事を拝見していると、セミリタイアとは言っても、さまざまなケースがあることが分かってきました。
会社員のようにフルタイムで働き続けるわけでもなく、超富裕層のように何も働かないで生活するわけでもない。
この「セミ(半分)」という言葉が、曖昧さを生み出しているのでしょう。
今回は、このセミリタイアに関して、私なりの考察をしていきたいと思います。
セミリタイアの定義と種類
まず、セミリタイアの定義から見ていきましょう。
一般的に、セミリタイアとは、
”サラリーマンの退職年齢である65歳を迎える前に、フルタイムの仕事を辞め、働く量を大幅に減らして生活するスタイル”
のことを指しています。
早期リタイア(アーリーリタイア)とのちがいは、
”少量でも仕事を続けているかどうか”
という点にあると言われています。
私自身、ブログのタイトル通り、週3日だけ働く生活をしています。
フルタイムで働いているわけではありませんが、仕事は続けていますので、セミリタイアだという認識です。
ただ、世間的にはそう見てくれない風潮もあります。
セミリタイアの定義があいまいだからです。
私の中では、セミリタイアは、次の3つのケースに分類できると考えています。
①節約することでお金を貯めた後、会社を辞めるケース
②不労所得の仕組みを作った後、会社を辞めるケース
③ストレスや病気になり、しぶしぶ会社を辞めるケース
順番に見ていきたいと思います。
①節約することでお金を貯めた後、会社を辞めるケース
世間一般のセミリタイアに対するイメージは、この①に近いのではないかと感じています。
この場合、貯金があるので、それを投資にまわし、運用益でやりくりするケースが多いようです。
個人的には、とても戦略的な生き方だと思っています。
しかし、見方によっては、労働を伴っていないため、日本人の美徳(労働)に反すると感じる人も多いようです。
ただ、この域に到達するためには、一朝一夕ではなく、先見性と継続的な努力が必要です。
普通に生活しているだけでは、そう簡単に、セミリタイアを実現することは難しいです。
そのあたりのノウハウは、先人たちのブログを読んでいただければと思います。
②不労所得の仕組みを作った後、会社を辞めるケース
セミリタイアする前に、十分な貯金を準備しておくのではなく、セミリタイア後も稼ぎ続ける仕組みを作るケースです。
例としては、不動産投資、Youtube、ブログなどを挙げることができます。
どれも、ある程度の規模になると、不労所得とみなすことができます。
これらの収益が軌道にのってくれば、身軽な生活をすることは可能でしょう。
①と②を組み合わせる人も多いように感じます。
③ストレスや病気になり、しぶしぶ会社を辞めるケース
問題は、このケースです。
①や②は、戦略的にお金や仕組みを準備することでセミリタイアを達成しています。
しかし、この③は、ある日突然やってきます。
私自身はこのケースに該当しており、うつ病でフルタイムの会社を退職しました。
40代でうつ病ということで、就職先もなく、苦労しました。
私の場合「起業する」という選択をして、なんとかやっていますが、うまくいく保証はありません。
このケースを扱ったセミリタイアブログも少ないように感じます。
セミリタイアを考える2つの視点
セミリタイアを考えるにあたり、あと2つ視点を加えてみましょう。
まず1点目として、
「家族・子供・住宅ローンなどを背負っているかどうか」
という視点です。
①②のパターンで、セミリタイアを実現している人は、賃貸・独身・子供なし・ミニマリストが多いように感じます。
もちろん、多様な生き方は尊重されるべきで、素晴らしいと思います。
他方、
・マイホームを購入し35年ローンを組んでいる人
・家族・子供にお金がかかる人
・両親の介護にお金がかかる人
など、重たいものを多く抱えている人がいるのも事実です。
この場合、セミリタイアに踏み切る心理的な壁が、非常に高く感じられることでしょう。
私もそうでした。
自分一人であれば、なんとかできたとしても、家族・子供・ローンがある以上、自分の好きなことだけで生計を立てるのは困難でした。
ここで、突然、うつ病や病気になって、会社を辞めることになってしまうと…
どうすればいいのでしょう?
そして2点目の視点が「セミリタイアの目的」です。
セミリタイアと言えば、そこに至るまでの経緯(儲け話や節約話、不労所得の構築方法)に焦点が当てられがちです。
しかし、セミリタイアをした後、どうしたいのか、どうするのか、という視点はあまり描かれていないような気がします。
”自由に暮らす”
と言えば、一言なんでしょうが、セミリタイアを狙ってしている人だけではありません。
私のように、セミリタイアにならざるを得なかったケースもあります。
この場合、どこを目指せばいいのでしょう?
”自由に暮らす”
という視点も必要だし、
”子供のために、なんとか稼ぐ”
という視点も必要です。
「セミリタイア=理想郷・ゴール」
ではないケースもあるという点もあるということを付け加えておきたいと思います。
重たいものを背負ってからのセミリタイアに向けた5つのメッセージ
まず、あなたがフルタイムで働く会社員だとしましょう。
そして、家族・子供・住宅ローン持ちであると仮定しましょう。
ここで、うつ病などの病気になり、働くことが辛くなってきた場合、すぐにセミリタイアする勇気がありますか?
普通はリスクを考えますよね。
40代くらいになると、セミリタイアどころか、転職も難しいのが実態です。
私も同じような境遇でしたので、気持ちはよく分かります。
そこで、私からの5つのメッセージを発信させていただきたいと思います。
①逃げ場を確保する
うつ病・パワハラなど、会社生活が辛い人は少なくないと思います。
この場合、じっと我慢することが美徳だとされた時代もありましたが、現在は異なります。
あなただけの「逃げ場」を確保しておきましょう。
会社員であれば、有給休暇、休職後、傷病手当金に頼ることもできます。
その後、障害年金に頼ることもできます。
お金だけでなく、人脈やコミュニティなどの視点も重要です。
会社以外で、あなただけの「逃げ場」を用意しておくことが重要です。
これは普段から意識していないと急には構築できません。
②自分で稼ぐ力をつける(意識する)
重たいものを背負ってのセミリタイア。
富裕層であれば問題ありませんが、やはり、お金の話を避けて通ることはできないでしょう。
「自助・共助・公助」
このうち、①で書いた傷病手当金や障害年金は公助に当たります。
ここで言いたいのは、自助を強化しようということです。
会社に雇われて給料をもらうだけでなく、会社を辞めても稼げる力や仕組みを構築しておくのです。
もちろん、一朝一夕にはいきません。
私の場合、ブログによる広告収入もそうですし、不動産投資や金融投資もそうでした。
Youtubeや他のSNSでも、うまくマネタイズすることで、収益をあげることは可能でしょう。
そのための努力や準備・勉強を惜しんではいけないということです。
特に、不動産投資や積み立て投資などは、時間の経過とともに成長していくビジネスです。
時間を味方につけることが可能ですので、早期着手をオススメします。
③相談できる人脈・パイプを作っておく
意外に、知られていないのがこの視点ですね。
転職するにしても、起業するにしても、自分でビジネスするにしても、人とのつながりは重要です。
人間は思っている以上に温かいものです。
もちろん、あなた自身の普段の振る舞いに依存しますが…。
事故や災害など、人は助け合うことができます。
まさに「共助」ですね。
オンラインサロンとかクラウドファンディングをしましょうとまでは言いません。
ただ、普段から、頼れる人を意識して接しておくことは重要だと思います。
私の場合、本業はコンサルティング業です。
セミリタイア後も、在籍していた元の会社から仕事をもらっています。
これも人脈・パイプ・信頼を重視していたからなんだと振り返って感じています。
④本業を活用する
セミリタイアと言えば、本業を卒業するイメージがあります。
本業よりも副業に軸足を移し、副業が育ってからセミリタイア…
これは理想論です。
私のように本業を続けることも可能です。
週2日でも週3日でも、本業もしくは本業に似た仕事を続けるのです。
そのような関係が構築できないのであれば、会社の中で異動することもアリです。
異動後、セミリタイアして、それ関係の仕事を受けるように仕向けるのです。
”本業(今までの経験)を活用できるようする”
これは、収入面ではかなり重要な視点だと思っています。
私が週3日だけ働いて生活できるようになった背景の記事を紹介します。
⑤健康管理を徹底する
結局のところ、これが一番重要なのかもしれません。
人生100年時代と言われていますが、40年寝たきりの状態だと働くこともできません。
若い頃から食事・運動に気をつけるなど、健康寿命を伸ばす努力をすることがすべてのベースにあります。
定期的な人間ドックやワクチン接種なども重要です。
私のような、うつ病であれば、なかなか完治は難しいのが実態です。
このような場合、自分なりのリフレッシュ方法を準備しておくことが重要です。
まとめ
以上、セミリタイアに関して、世間のイメージとは少し異なった視点から見てきました。
人生、いつ何が起こるのか分かりません。
私自身、うつ病で会社を退職することになるとは思ってもいませんでした。
現在は、フリーランスとして、子供3人、住宅ローンを払いながら、なんとか生活できています。
私の言いたかったことは、先ほどの5つのメッセージに集約されています。
①逃げ場を確保する
②自分で稼ぐ力をつける(意識する)
③相談できる人脈・パイプを作っておく
④本業を活用する
⑤健康管理を徹底する
簡単に正解の見つかるテーマではありませんが、最適な道はあると思います。
あなた自身も諦めることなく、まずは前向きな「逃げ場」を見つけ、幸せを掴み取りにいきましょう。