ビジネス会計検定3級の難易度と資格取得体験記
今回は、お金に関する資格を紹介していきたいと思います。
近年、ビジネスマンが必要とする3大ベーシックスキルは、
「英語、IT、会計」
だと言われています。
英語教育が早期化されたり、子供の頃からプログラミングを習う…
など、今のおじさん世代からすると、だいぶ時代は変わってきています。
今回、紹介する「ビジネス会計検定」も、ビジネスマンにとっては、ベーシックスキルに属するものだと考えています。
会計資格といえば、「簿記検定」を思い浮かべる人が多いと思います。
大雑把にいえば、簿記検定は「決算書を作ること」に重きを置いているのに対して、ビジネス会計検定は「決算書を読むこと」に重きが置かれていることが特徴です。
このため、財務部や経理部だけでなく、ほとんどのビジネスマンにとって、必要となる資格になっています。
資格の概要
ビジネス会計検定は、大阪商工会議所が主催している資格試験です。
財務諸表に関する知識や分析力を問うもので、財務諸表が表す数値を理解し、ビジネスに役立てていくことに重点が置かれています。
ビジネス会計検定は、1級から3級までの3段階のレベルが設定されています。
今回、私が受験したのは、3級ですので、以下、3級について記載することにします。
3級では、会計の用語、財務諸表の構造・読み方・分析等、財務諸表を理解するための基礎的な力を身につけることを目標としています。
具体的な試験範囲は、下記の2項目です。
(1)財務諸表の構造や読み方に関する基礎知識
・財務諸表とは
・貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書の構造と読み方
(2)財務諸表の基本的な分析
・基本分析
・成長率および伸び率の分析
・安全性の分析
・収益性の分析
・1株当たり分析
・1人当たり分析
試験そのものは、全問マークシート方式で、50問の出題となっています。
試験時間は2時間、合格点は100点満点の70点です。
資格の難易度(客観的)
では、ビジネス会計検定3級の難易度を見ていきたいと思います。
一般的に、資格というものは、その人の経験や背景によって、難易度が異なってきます。
法律関連の仕事をしている人は法律系の資格はとっつきやすいですし、IT関連の仕事をしている人はIT系の資格は容易に感じられることでしょう。
しかし、その人にとって、新規分野の資格だと、入門資格でも、かなりの難易度に感じられることでしょう。
そこで、私は、資格取得の難易度を、次の5段階に分けて評価することにしました。
【S】超難関資格
資格を取得するまでに、3〜5年程度の期間を要するもの
弁護士、公認会計士、その他サムライ資格など
【A】難関資格
資格を取得するまでに、1年程度の期間を要するもの
英検1級、簿記1級、XX1級など
【B】中堅資格
資格を取得するまでに、6ヶ月程度の期間を要するもの
英検2級、簿記2級、XX2級など
【C】入門資格
資格を取得するまでに、3ヶ月程度の期間を要するもの
英検3級、簿記3級、XX3級など
【D】簡易資格
資格を取得するまでに、数週間程度の期間を要するもの
XX4級、その他在宅受験資格など
この基準に従うと、ビジネス会計検定3級の難易度は【C】入門資格に属しているのではないかと感じました。
簿記検定3級と似たような難易度のような気がします。
私も、今後、受験してみようと思いますが、おそらく、下記のような難易度に設定しているのでしょう。
・簿記3級=ビジネス会計検定3級
・簿記2級=ビジネス会計検定2級
・簿記1級=ビジネス会計検定1級
財務関連の仕事をしている人にとっては、かなり平易に感じられると思いますが、財務を全く知らない人だと、用語の理解が厳しいかもしれません。
ただ、初学者でも3ヶ月間、真面目に勉強すれば、合格ラインには届くのではないでしょうか。
私の体験談(主観的)
私はこの試験を2018年9月に受験しました。
結果は、100点満点中、88点での合格でした。
私の場合、他にも類似資格を取得していたので、すごく平易な問題に感じられました。
この試験は、簿記やFPの試験とは異なり、参考書や問題集がとても少ないのが特徴です。
ただ、逆に言えば、それだけをこなしていれば合格ラインに届くはずです。
まず、テキストですが、これは大阪商工会議所が出版している公式テキストの1択です。(2020年版に更新しました。)
次に、問題集ですが、これも大阪商工会議所が次の公式問題集を出版しています。(2020年版に更新しました。)
しかし、上記の問題集は、お世辞にも使いやすいと言えるものではありません。
肝心なところは、「テキストXXページ参照」という表記になっており、使いづらいです。
このため、私は下記の対策問題集を使いました。(2020年版に更新しました。)
全くの初学者であれば、テキストと問題集を併用して勉強したほうがいいと思いますが、会計になじみのある人であれば、対策問題集を眺めるだけで3級は合格ラインに到達できると思います。
もう少し具体的に問題を見ていきましょう。
3級試験は、4つの大問からできています。
大問1は、2つの文章の正誤問題が出題されます。
これは、勉強していれば即答できるものばかりです。
ぱっぱと答えていきましょう。
大問2は、穴埋めや組み合わせ、正しい選択肢の個数を選ぶ問題が出題されます。
いわゆる個数問題というもので、正解しにくい問題です。
分からなくてもどんどん進めていくことがコツです。
大問3は、財務諸表が与えられて、そこから、指標を計算して正誤判断する問題が出題されます。
XX比率やXX回転率など、覚えていれば公式に当てはめるだけの問題です。
配点も大きいので、じっくりと正確に得点していきましょう。
大問4は、財務諸表が与えられて、そこから、指標を計算して正誤判断する問題が出題されます。
大問3とほぼ同様の形式です。配点も大きいですので、丁寧に計算していきましょう。
全体を通じて、試験時間は余裕があります。
大問3と大問4をきちんと得点した上で、大問1がそこそこできていれば、合格ラインには到達すると思います。
私の今後の戦略
今回、私は、ビジネス会計検定3級を受験しましたが、とてもいい試験だと思いました。
誰でも、会計の基礎がきっちりと学べます。
簿記検定と並行して勉強していれば、会計に対する苦手意識はなくなるのではないでしょうか。
私のようなフリーランスでも、財務諸表は使う立場にあるので、必要な知識が目白押しです。
次は、2級と1級に挑戦してみたいと思います。
また、別途レポートしたいと思います。