コンサルタントの私が日本政策金融公庫から融資を受けて起業した理由!
「借金」
これは、文字通り、お金を借りることを意味しています。
日本人は、この言葉に抵抗のある人が、本当に多いですよね。
特に、年配の方々は、ほとんどの人が「借金」という言葉を嫌がっているように見えます。
昔は金利も高かったせいでしょうか。
利息が高いとか、保証人がいるとか、ローン破産だとか、負のイメージがつきまとっているからでしょう。
しかし、ビジネスを開始するときは、また別の話となります。
借金には、「良い借金」と「悪い借金」があるのです。
コンサルタントとしての起業
私は、フリーランスのコンサルタントです。
正確には、会社員としてコンサルタントをやっていましたが、退職後、個人事業主のコンサルタントになりました。
次に、合同会社を設立することで、法人成りをしました。
このため、現在は、合同会社の代表として、コンサルタントをやっています。
(面倒なので、フリーランスのコンサルタントを名乗っていますが。)
細々と1人でコンサルティング業をしているわけですが、法人を立ち上げたという意味では、起業家の一員になります。
創業者兼経営者ということにもなります。
会社員時代は、毎月、決まった日に、給料が入金されていたので、特に感じませんでした。
しかし、フリーランスになると、決まった日に、給料が入金されません。
それどころか、収入がない月もあります。怖いですよね。
収入はあったとしても、入金が2ヶ月先だとすると、直近2ヶ月はお金がないことになります。
いかに、キャッシュが重要かが、身に染みて分かりました。
支出のスピードも何かと早いです。
湯水のように、お金が減っていくとでもいうのでしょうか。
この感覚は、一度体験してみないと理解できないかもしれません。
しかし、コンサルティング業は、まだリスクが低いほうだと思います。
なぜなら、設備投資や在庫を必要としないからです。
コンサルティング業は、自分の身体さえあれば、事業は継続することができます。
これに対して、飲食店や工場を経営するとなると、最初に高額の設備を準備しないといけませんし、事務所や土地なども契約しなければなりません。
莫大なお金を事前に用意しておく必要があります。
しかし、普通は、そんなにお金に余裕がある人はいないでしょう。
このため、創業時に、何かしらの融資を受けることが多いと思います。
この代表的なものが、日本政策金融公庫からの融資になります。
日本政策金融公庫でお金を借りる
日本政策金融公庫は、昔の国民生活金融公庫、中小企業金融公庫、農林漁業金融公庫などを統合し、2008年に設立された全額政府出資の金融機関です。
「公庫」や「日本公庫」と呼んでいる人が多いです。
日本政策金融公庫では、新たな産業の育成のため、起業家への融資を積極的に行なっています。
銀行が貸し倒れリスクを恐れて、なかなか融資してくれない部分をカバーしてくれる、大変心強い機関となっています。
融資額に対して、自己資金が10分の1くらいあればいいので、そこそこのお金を借りることができます。
私の場合、日本政策金融公庫に直接、融資を打診したわけではなく、お世話になっている、会計事務所や不動産事務所からの紹介で、日本政策金融公庫を選びました。
パワーポイントで、簡単なビジネス計画書を作成して、担当者と面談をするだけで融資がおりました。
当時、まだ何も実績のない法人に対して、融資がおりたのも、つながりのある会計事務所からの紹介だった点が大きかったものと思われます。
通常は、こんなに簡単に融資はおりないと聞いています。
結果、金利は1%台、返済期間は7年で、500万円を借りることに成功しました。
コンサルティング業に融資は必要なのか?
話を戻しますが、私はコンサルティング業を経営しています。
設備投資も在庫仕入もありません。
しかし、敢えて、500万円ものお金を借りることにしました。
なぜでしょう?
答えは簡単です。
お金は借りれるときに借りておかないと、あとでピンチになっても貸してくれる人がいないからです。
起業すると、お金は湯水のように消えていきます。
このときに、手元に現金がたくさんあると、現金が枯渇するリスクは当面回避することができます。
コンサルティング業といえども、出張費や営業費など、経費はかかります。
融資があったからこそ、余裕を持って、事業に打ち込むことができたのです。
借金していることに変わりはありませんが、住宅ローン並みの金利なので、コンサルティング業が軌道に乗ってくれば、大きな脅威にはなりません。
しかも、融資は起業した時にだけ可能なもので、後でピンチになっても、どこもお金を貸してくれません。
このため、私は、起業時には、
「お金に余裕があったとしても、融資を受ける」
ことをオススメします。
現在、私は、借りたお金を、繰り上げ返済することもできる状況です。
しかし、キャッシュがいかに重要なのか理解していますので、敢えて借り続けています。
親戚にお金を借りて無借金経営するのもありだと思います。
しかし、親戚からの融資は、ピンチになったときの”最後の切り札”として、胸の内にしまっておきましょう。
以上、まとめます。
①会社員を退職した途端に、お金は湯水のように消えていく
②お金に余裕があっても、起業時には、敢えて融資を受けた方がよい
③日本政策金融公庫は、心強いあなたの味方になる
④日本政策金融公庫で円滑に融資を受けるには、周囲からのアプローチも必要
⑤親戚からお金を借りるのは、ピンチになったときの最後の手段と考える