ピケティの著書「21世紀の資本」から学ぶ!労働者から資本家へ!
最近、働き方改革のおかげか、残業を「悪」とする会社が、だいぶ増えてきた気がします。
しかし、働き方がどうなろうが、給与の上がらない構造については、変化が見えてきません。
給与が上がらず、年金が先延ばしされ、消費税や生活費だけが増えていく…。
こんな時代に、私たちはどのように舵取りをしていけばよいのでしょうか。
今回は、ピケティのベストセラー
「21世紀の資本」
をベースに、人生100年時代の働き方を考えていきたいと思います。
「r>g」の式の意味
ピケティの「21世紀の資本」は大ベストセラーとなりました。
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600ページ以上もある分厚い本ですが、書いてあることは本当にシンプルです。
私の中で要約してみると、次の2点に集約されます。
①r>g(資本収益率は経済成長率を上回る)
②これにより、世界的に貧富の差は拡大していく
もう少し、わかりやすい表現にしてみましょう。
①株や不動産などの資産運用をしている収益は、労働して得られる収益よりを上回る
②これにより、お金持ちはどんどんお金持ちになり、貧乏な人は貧乏から抜け出すのが困難になる
どうでしょう。
ちなみに、r(資本収益率)は、株式、不動産、人にお金を貸して得られる利益(債権)による利益率のことを表しています。
歴史的に見て、このr(資本収益率)は4~5%程度です。
g(経済成長率)は、国内総生産や国民所得の年間の増加率のことを指していますが、我々のイメージとしては「給与の伸び」
と言い換えたほうが分かりやすいかもしれません。
g(経済成長率)は、中長期的に見ても、だいたい1~2%程度です。
世界的な経済学者ピケティが、
”労働によって得られる給与の伸びよりも、株式や不動産を保有してお金がお金を生み出すスピードのほうが早い”
と主張しているのです。
つまりは、会社員として誰かに雇われて働くよりも、自分自身で資本を持ち、運用するほうがお金持ちになるケースが多いということです。
労働者から資本家へ
ピケティの言いたいことは分かりました。
では、我々はどうすればよいのでしょうか?
ピケティは著書の中で、
”貧富の差を是正するために、富裕層に税金をたくさんかけよう”
と主張しています。
しかし、すぐに日本で実行可能かと言えば、いろいろと難しい状況です。
そもそも、国は、各人の資産を全部把握できませんので…。
では、各自が、労働者から資本家に変わればいいのでしょうか?
40代になって、子供の教育費や住宅ローンを抱えながら、会社を辞めて、株式運用や不動産運用で生きていく…。
これもリスキーな話です。
人生100年時代、国の年金制度も不安を抱えている状況です。
このため、我々が労働者のままであり続けることがよくないことは、国も認めつつあります。
昭和や平成の時代とは異なり、私たちは、細く長く、仕事を続ける必要があるのです。
副業推進の流れ
このため、会社員であり続けながらも、細く長く働ける副業などの仕組みを自分で作っていくのが得策なのです。
ピケティの言うように、
”労働者から資本家へ100%転身する生き方”
よりも、
”労働者であり続けながら、一部、資本家の考えを取り入れる生き方”
のほうが現実的ではないかと私は考えています。
簡単に言えば、会社員が副業を始めて、自分でお金を稼ぐことができるようになればいいのです。
それが、株式運用でも不動産運用でもメルカリでも構いません。
無料でブログを立ち上げても、時間がたてば、あなたの収益源となってくれる可能性もあります。
労働を伴わずに、お金がお金を生み出す仕組みを作っていけば、時間があなたの味方についてくれることでしょう。
ただ、間違ってはいけないのは、会社の仕事を終えてから、副業でアルバイトをなど、労働を必要とする副業は意味がありません。
ピケティの主張である、資本家に何も近づいていないからです。
週に3日だけ働く
昔、私は、コンサルティング会社で勤務していましたが、激忙により体調を崩して、退職することになりました。
労働者であった私が労働力を提供できなくなったのです。
住宅ローンや子供3人を抱えて…。
しかし、私は、ピケティに言われるまでもなく、株式投資や不動産投資による収益源を確保していました。
いわゆる資本家の考えというものを、会社員時代に取り入れていたのです。
これらの副業収入と、国のセーフティネットである傷病手当金を支えに、私は療養しました。
その後、私は無事復帰することができ、
・週3日程度のコンサルティング仕事(労働力の提供)
・株式・不動産などの投資(資本家としてのお金の運用)
の2本立てで生計を成り立てています。
現在は、労働者:資本家の割合は7:3くらいですが、近々、5:5くらいには持っていき、最終的には、3:7くらいを目指しています。
長いスパンでの話になりますが、人生100年時代、働く期間も昔より長くなってきています。
あなたも、時間を味方につけて、じっくりと副業の運用を考え始めてみませんか。