不労所得を獲得するまでのロードマップ…本業→不動産投資→金融投資!
巷で流行っているFIRE(経済的自立と早期退職)。
このFIREまでの道筋はさまざまなケースがあります。
ただ、その真髄は、勤労収入を不労収入に変え、自由を手にする点にあります。
この勤労収入を不労収入に変える方法こそが、誰もが知りたいネタとなっており、FIREブームを引き起こしているのでしょう。
そこで、今回は、勤労収入を不労収入に変えていく道筋(ロードマップ)について、考えていきたいと思います。
不労所得を獲得する2つの方法
普通の会社員は仕事をして働くことで収入を得ています。
いわゆる「勤労収入」に頼っています。
自分の時間を切り売りして、収入に変えているとみることもできます。
サラリーマンは人生の約3分の2を、この勤労時間か睡眠時間に費やしていることになります。
少し細かい話になりますが、勤労所得とは、仕事することで得た勤労収入から支出を差し引いたものとなります。
つまり、勤労所得を増やすということは、次の2通りしかありません。
①支出を減らす
②勤労収入を増やす
もともと多くの資産を保有する大富豪でない限り、普通のサラリーマンであれば、上記2つの方法で貯蓄を増やしていくことになります。
そうすることで、FIREやセミリタイアといった自由を手にすることができるようになります。
不労収入を目指す場合、ほとんどのケースでは、資産運用がベースとなっています。
資産を運用するためには、多くの資金が必要となってきます。
多くのFIRE達成者やセミリタイア達成者の記事を見ると、ほとんどが何千万円という資産を運用しています。
では、この何千万円という資産をどうやって貯めたのか?(または積み立てたのか?)
何もないところから資産運用はできません。
金融投資にしても不動産投資にしても、なんらかのタネ銭が必要となってくるはずです。
そこで、上記①と②、つまり、支出を極限まで減らすか、勤労収入を増やすことが必要となってくるのです。
不労所得獲得までの最初のステップ
不労収入を獲得するためにはタネ銭が必要であることは先に述べました。
そこで、勤労収入を増やすわけですが、その方法には次の2つがあることも述べました。
①支出を減らす
②勤労収入を増やす
FIRE達成者は、①支出を減らす、つまり節約によって達成しているケースが多いように見えます。
このご時世、会社からの給料(勤労収入)が一気に増えること可能性は低いでしょう。
そこで、無駄遣いを減らすことで、節約していくわけです。
手取り20万円であれば、金融投資のための積み立て資金として、3万円を積み立てるようなケースです。
すると、1年後には36万円となり、10年後には360万円を貯めることができます。
評価益や配当なども含めて、400万円くらい貯まったとしましょう。
この400万円を利回り3%で資産運用すると、年間収入は12万円。
毎月20万円あった勤労収入を上回るケースは低いと言えるでしょう。
金融投資で結果を出すためには、それなりの規模の資金が必要となってくるのです。
仮に5000万円程度の大きな貯蓄があったとしましょう。
すると、これを投資に回すことで、利回り3%でも、年間150万円、月額にして13万弱となり、なんとか生活できるかもしれません。
しかし、この5000万円というタネ銭を貯めるのに、一体どれほどの期間が必要となってくるのか…。
これは個々人のライフスタイルによって異なります。
がんばって節約することにより、FIREを目指すことはアリだと思います。
節約は、手っ取り早く着手しやすいので、すぐにでも始めるとよいでしょう。
しかし、私の場合、子供3人に住宅ローンもありました。
無駄遣いすることもなく努力してみましたが、節約するには限界がありました。
このため、私は、①の支出を減らす方法はとれませんでした。
そこで、②の勤労収入を増やすことを考えたわけです。
勤労収入を増やしていこう
勤労収入を増やす方法。
これには3つの方法があります。
①会社からの評価を高め、給料・ボーナスを増やす
②給料の高い会社に転職する
③会社員ではなくフリーになって自分で稼ぐ
①は会社の評価制度に依存するため一概には言えません。
いくらがんばっても、会社の属する業界が下火だと、給料・ボーナスは増えません。
しかも、年功序列・終身雇用が崩壊した現在、会社からの収入に依存する一本足打法はハイリスクであるとも言えるでしょう。
そこで、②のように、同業種・異業種への転職により年収をアップさせることを考えます。
私自身、30代の頃、2回ほど転職をして、年収をアップさせることに成功しました。
しかし、若いうちは転職することも可能ですが、40代50代になってくると、市場は厳しくなってきます。
私自身も40代、アラフィフとなり、この手はとれなくなってしまいました。
そこで、③のフリーになる選択肢がでてくるわけですが、これも簡単ではありません。
私はコンサルティング業界に属しています。
この業界では、人材流動化が激しく、転職や独立が多い状況でしたので、私は独立の道を選択しました。
しかし、他業界でこのように踏み切れるケースは少ないでしょう。
不労収入を獲得するために、節約の道がとれないとなると、収入を増やすしかありません。
このためには、上記①②③のいずれかをがんばるしかないわけです。
あと、副業するという道もありますが、前述のとおり、金融投資や不動産投資はタネ銭が必要となってきます。
このタネ銭をどこから用意すればいいのかを考えると、本業の重要性をわかっていただけると思います。
それ以外の副業(サイドビジネス)として、インターネットからの広告収入や、せどり・メルカリなどの売買収入、全く新規のビジネスなどが考えられます。
しかし、会社員を続けながらの活動だと、事業規模が大きくなりにくいでしょう。
やはり本業をなんとかする必要があると考えています。
本業から不動産投資・金融投資へ
本業をがんばることで、投資資金を蓄積することができれば、いよいよ投資運用の開始です。
金融投資や不動産投資など、一定規模の資金があれば、軌道にのせることはそれほど難しくありません。
金融投資の場合は、つみたて方式でリスクを分散させます。(ドルコスト平均法)
不動産投資の場合は、ある程度の頭金を用意した上で、最適なローン比率を確定させます。(レバレッジ運用)
どちらを始めるかは、個人の趣味・意向によります。
私の場合、事業化したのは、不動産投資が先でした。
もう一度、生まれ変わっても、金融投資の前に不動産投資を開始するでしょう。
金融投資は、規模を大きくするまでに、為替、株式市場、景気など、さまざまな変動要因を織り込む必要があります。
つみたて運用とはいえ、資産の変動が激しいため、精神的によくないのです。
自分自身で資産をコントロールできないイメージとでもいうのでしょうか。
その点、不動産投資は「立地」さえ間違えなければ、家賃収入は安定そのものです。
リーマンショックやコロナ禍では、市場は大きく変動しました。(昨年の米国株は好調でしたが、今年は…。)
しかし、家賃収入には、ほとんど変化がありません。
私の保有する不動産でも、コロナ禍によるダメージはゼロでした。
ある程度、収益を見通すことも可能ですし、規模を拡大させることで、空室リスクなどのリスクヘッジにもなります。
不動産を保有していることを忘れるくらいの精神状態で運用することができます。
ローンの金額も家賃収入から支払うことで、時間さえ経てば、何もすることなく残債は減ってきます。
時間が味方してくれているのです。
繰り上げ返済することで、月々のキャッシュフローを雪だるま式に向上させることも可能です。
ローンには団信もついていますので、生命保険の代替とすることも可能です。
相続税対策としても、不動産投資は有効です。
不動産投資は、勤労収入とは異なった視点で、生活基盤を整えてくれることでしょう。
ある程度の手残りができると、これを次の不動産購入のための頭金に活用します。
自分が勤労することなく、自分の判断だけで、売上規模が拡大する感覚は経験者だけが味わえる感覚です。
また、不動産収入が一定規模になったら、金融投資のタネ銭にすることも可能です。
最初の投資としては、やはり安定した不動産投資を選択するほうが無難だと思います。
このため、FIREへの王道である「節約パターン」を除けば、
「本業→不動産投資→金融投資」
という道が、不労収入獲得までの有力な選択肢となりうるのではないかと、私は考えているわけです。