コロナ禍で脚光を浴びるVUCA(ブーカ)…我々が備えるべきものとは?
新型コロナウイルスの脅威。
最近、記事を書くたびに、この言葉をタイプしている気がします。
私と同様、小さな会社の経営者からは、次の言葉もよく聞くようになりました。
「VUCA(ブーカ)」
あなたは聞いたことがあるでしょうか?
これからの時代、おそらく頻繁に聞くことになってくるであろうキーワードです。
初耳の方は、これを機会に覚えておくと、どこかで役に立つときがあると思います。
VUCA(ブーカ)とは?
VUCA(ブーカ)とは、社会やビジネスにおいて、将来の予測が困難になっている状態を表す造語です。
次の4つの言葉の頭文字をとって作られました。
①V:Volatility(不安定性・変動性)
②U:Uncertainty(不確実性)
③C:Complexity(複雑性)
④A:Ambiguity(曖昧性)
簡単に言えば
「先が全く読めない不安定・不透明な環境」
という意味になります。
ひとつひとつを順番に見ていきたいと思います。
①V:Volatility(不安定性・変動性)
統計的・数学的には”ばらつき”ということもあります。
最近の商品やサービスは、とても多様化してきましたよね。
顧客ニーズの変動も顕著な時代になっています。
携帯電話、パソコン、ゲーム…
新商品がでても、すぐにニーズは変化してしまいます。
新しいビジネスモデルを構築しても、すぐに使えなくなる世の中になっているのです。
こんな時代に、さまざまな顧客のニーズをすべて満たそうとすると、経営破綻してしまいます。
マーケティング分析や、必要なタイミングでの市場への投入スピードの重要性が高まっているのです。
②U:Uncertainty(不確実性)
不確実性が高いと、何も決めることができませんよね。
売上計画や販売計画などのビジネス数字。
2020年に関しては、ほとんどの会社が見直しを余儀なくされているのではないかと思います。
新型コロナウイルスをはじめ、地震、豪雨、台風など、期初に予測は不可能です。
このような突発的な自然災害などが、不確実性を高めており、結果として、経営の舵取りを難しくしているのです。
③C:Complexity(複雑性)
グローバル化が進んでいます。
各国の文化が異なっていますので、同じ商品・サービスをそのまま展開しても、成功するとは限りません。
法律体系も異なるし、スマホなどのIT環境も大きく異なっています。
人権の問題などもあり、物事を判断する要素が格段に増えています。
本当に複雑な社会となってきているのです。
④A:Ambiguity(曖昧性)
「1+1=2」
このような、試験にでる問題は正解があります。
しかし、ビジネスの世界に、完全な正解はありません。
新型コロナウイルスに対する考え方もそうですよね。
感染拡大防止と経済活性化の両立。
言うのは簡単ですが、具体策といえば、専門家でも困り果てている状況です。
経営も同様で、非常に難しい判断をしていかなければならない時代になってきているのです。
VUCA時代の生き方
現在はVUCA(ブーカ)時代です。
「先が全く読めない不安定・不透明な環境」の中、柔軟に変化に対応していく必要があります。
そこで、でてくるのが「OODAサイクル」の考え方です。
「OODAサイクル」は、従来からあった「PDCAサイクル」の進化版です。
OODA?
PDCA?
ビジネス社会において、OODAサイクルが注目されている背景としては…
激しく変化する市場や顧客ニーズに対して、よく観察し、迅速な対応をとる必要があるという点が挙げられます。
従来のPDCAサイクルは、考え方がわかりやすく、浸透している会社も多いですが、臨機応変さに欠けています。
もっと、短時間で状況判断・方向付けをする時代になってきたのです。
今回の「新型コロナウイルスに対する日本政府の対応」がまさに反面教師の例ですね。
すべての対策について、観察も不十分、方向付けも定まらず、後手後手の対応になっています。
国民の状況をよく観察し(日本政府は中小企業・フリーランスのことはほとんどご存じないでしょう)、適切な優先順位のもと、分かりやすい方向付けをしてもらいたいと思っているのですが…。
私のVUCA対策
先行きが不透明で正解のないVUCA時代。
私個人としては、次のような構え(OODA)をとっています。
①大都市と田舎の間くらいの都市に住む
東京に事務所を構え、東京に住み続ける必要があるのか。
コロナで脚光を浴びてきている考え方です。
”都会と田舎の間くらいに住む”
いわゆる”トカイナカ”の考え方に注目が集まっています。
②ひとつの収益源に頼らない
終身雇用、年功序列の考え方が破綻した時点で、ひとつの会社に依存するのはリスクだと考えました。
現在はフリーランスで、複数事業にシフトし、週に3日程度働く生活に切り替えています。
③金融投資はドルコスト平均法にシフトする
金融投資は、リスクを極限まで低減するドルコスト平均法に切り替えています。
金融資産としての「金」も高騰しており、個人的に評価益は過去最高となりました。
④コロナ時代は対面ワークを減らし、ストック型収入にシフトする
昨今の感染拡大を受け、テレワークをしたり、そもそも、対面の仕事を減らしています。
その分、不動産投資などのストック型の不労収入の活躍度合が増しています。
どれも、正解はありませんが、自分なりに方向付けは明確にしているつもりです。
あなたも、機会があれば、一度、自分の環境に当てはめて考えていただければ幸いです。