関西の不動産事情…住みたい街ランキング(2020年版)
リクルート住まいカンパニーが
「SUUMO住みたい街ランキング2020関西版」
を発表しました。
この調査は、関西圏(大阪府・兵庫県・京都府・奈良県・滋賀県・和歌山県)に居住している20歳から49歳までの男女4600人が対象となっています。
ちなみに、昨年(2019年)のランキングはこちらです。
SUUMO住みたい街ランキングの2020年・関西版
SUUMO住みたい街ランキングの2020年・関西版は次のようになっています。
第1位:西宮北口(阪急神戸線)→
第2位:梅田(地下鉄御堂筋線)→
第3位:神戸三宮(阪急神戸線)→
第4位:なんば(地下鉄御堂筋線)→
第5位:天王寺(地下鉄御堂筋線)↑
第6位:夙川(阪急神戸線)↓
第7位:江坂(地下鉄御堂筋線)↑
第7位:千里中央(北大阪急行)↑
第9位:岡本(阪急神戸線)↓
第10位:京都(JR東海道本線)→
「西宮北口」が3年連続で第1位をキープし、昨年同様、これに「梅田」「神戸三宮」が続いています。
上位陣は大きな変更はないようです。
ランキングを見て感じたこと
第1位は、関西では不動の人気を誇る「西宮北口」でした。
3年連続、安定して首位をキープしています。
「ニシキタ」の愛称で親しまれる西宮北口は、世代や地域を問わず、根強い人気を誇っています。
交通の利便性がよく、大阪梅田や神戸三宮まで15分程度で着くことができ、宝塚方面への乗り換えも可能になっています。
商業施設や行政サービスも充実しており、洗練された高級感を漂わせています。
関西版のランキングでは、当面、陥落する要素はないでしょう。
最近のランキングの特徴としては、第2位の梅田をはじめ、第4位のなんば、第5位の天王寺など、大阪の巨大繁華街が、ベスト10にランキングしている点を挙げることができます。
10年くらい前までは、これらの大都市は、商業地でした。
賑わいは見せていましたが、住みたいというイメージはなく、この種のランキングではほとんどが圏外でした。(ちなみに、10年くらい前は、兵庫県の芦屋が不動の1位でした。)
特に、2020年の順位における第5位の天王寺は、一昔前とは、完全に生まれ変わりましたね。
いわゆる「おじさんの街」から、「若者向けのお洒落な街」への大転換です。
住みたい街ランキングの順位も毎年、少しずつ上昇してきています。
さらに、注目すべきは、第7位タイの千里中央と江坂です。
どちらも、北大阪急行の駅ですが、北大阪急行の延伸に伴い、さらに、注目度が増してきたのかもしれません。
ベスト10の中に地下鉄御堂筋線の駅が5つもランキングしています。
このランキングだけを見ると、完全に都心回帰であるように見えます。
新型コロナウイルスの影響を受けて
しかし、本記事を書いている2020年6月時点において、世間はコロナウイルスとの共存を強いられています。
当たり前の日常となっていた、満員電車での通勤は「悪」とされ、テレワークが推奨される世の中になってきています。
大都市の真ん中にオフィスを構えることは、法人としてのステータスでした。
しかし、テレワークの推進により、固定費が重くのしかかる、大都市にオフィスを構える必要性は薄くなりつつあります。
自宅で仕事をする、「新しいライフスタイル」が確立されようとしていきているのです。
いわゆる「場所」という概念が、仕事上の制約ではなくなりつつあるのです。
ということは、なるべく都会に近い場所に住むという必要性も薄くなってきます。
都心から、遠いところに住んで、テレワーク…
というのが最も美しい働き方になっていくのかもしれません。
私は、不動産投資家でもあります。
関西圏にワンルームマンションを8戸ほど保有しています。
今まで、私は、不動産投資の重要成功要因は、とにもかくにも「立地(場所)」だと主張してきました。
この考え方が、コロナ禍による強制的なライフスタイルの変化により、どう変わっていくのか、注目すべきところです。
「都市から地方へ!」
来年2021年の住みたい街ランキングは、どうなっていくのでしょうか。