関西の不動産事情…住みたい街ランキング(2021年版)
リクルート住まいカンパニーが
「SUUMO住みたい街ランキング2021関西版」
を発表しました。
この調査は、関西圏(大阪府・兵庫県・京都府・奈良県・滋賀県・和歌山県)に居住している20歳から49歳までの男女4600人が対象となっています。
ちなみに、昨年(2020年)のランキングはこちらです。
SUUMO住みたい街ランキングの2021年・関西版
SUUMO住みたい街ランキングの2021年・関西版は次のようになっています。
第1位:西宮北口(阪急神戸線)→
第2位:梅田(地下鉄御堂筋線)→
第3位:神戸三宮(阪急神戸線)→
第4位:なんば(地下鉄御堂筋線)→
第5位:天王寺(地下鉄御堂筋線)→
第6位:夙川(阪急神戸線)→
第7位:千里中央(北大阪急行)↑
第8位:岡本(阪急神戸線)↑
第9位:京都(JR東海道本線)↑
第10位:江坂(地下鉄御堂筋線)↓
「西宮北口」が4年連続で第1位をキープし、昨年同様、これに「梅田」「神戸三宮」が続いています。
上位陣に大きな変更はないようです。
ランキングを見て感じたこと
第1位は、予想通り、関西では圧倒的な人気を誇る「西宮北口」でした。
4年連続、安定して首位をキープしています。
「ニシキタ」の愛称で親しまれる西宮北口は、世代や地域を問わず、根強い人気を誇っています。
交通の利便性がよく、大阪梅田や神戸三宮まで15分程度で着くことができ、宝塚方面への乗り換えも可能になっています。
商業施設や行政サービスも充実しており、洗練された高級感を漂わせています。
関西版のランキングでは、当面、陥落する要素はないでしょう。
最近のランキングの特徴としては、第2位の梅田をはじめ、第4位のなんば、第5位の天王寺など、大阪の巨大繁華街が、ベスト10にランキングしている点を挙げることができます。
10年くらい前までは、これらの大都市は、商業地でした。
賑わいは見せていましたが、住みたいというイメージはなく、この種のランキングではほとんどが圏外でした。(ちなみに、10年くらい前は、兵庫県の芦屋が不動の1位でした。)
特に、2021年の順位における第5位の天王寺は、一昔前とは、完全に生まれ変わりましたね。
いわゆる「おじさんの街」から、「若者向けのお洒落な街」への大転換です。
高層施設あべのハルカスも全国的に知られるようになってきました。
住みたい街ランキングの順位も毎年、少しずつ上昇してきています。
さらに、注目すべきは、第7位の千里中央と第10位の江坂です。
どちらも、北大阪急行の駅ですが、北大阪急行の延伸に伴い、さらに、注目度が増してきたのかもしれません。
延伸後、この2つの人気駅がどのような位置付けになっていくのか注目です。
ベスト10の中に地下鉄御堂筋線の駅が5つもランキングしています。
このランキングだけを見ると、完全に都心回帰状態になっています。
新型コロナウイルスの影響を受けて
本記事を書いている2021年4月時点において、世間は新型コロナウイルスとの共存を強いられています。
特に、大阪に関しては、3度目の緊急事態宣言が発出されます。
当たり前の日常となっていた、満員電車での通勤は「悪」とされ、テレワークが推奨される世の中になってきています。
大都市の真ん中にオフィスを構えることは、法人としてのステータスでした。
しかし、テレワークの推進により、固定費が重くのしかかる、大都市にオフィスを構える必要性は薄くなりつつあります。
自宅での仕事を可能とする、いわゆる「新しいライフスタイル」が確立されようとしていきています。
「場所」という概念が、仕事上の制約ではなくなりつつあるのです。
ということは、なるべく都会に近い場所に住むという必要性も薄くなってきます。
都心から、遠いところに住んで、テレワーク…
というのが最も美しい働き方になっていくのかもしれません。(私もトカイナカに住んでいます。)
私は、不動産投資家でもあります。
関西圏にワンルームマンションを8戸ほど保有しています。
今まで、私は、不動産投資の重要成功要因は、とにもかくにも「立地(場所)」だと主張してきました。
この考え方が、コロナ禍による強制的なライフスタイルの変化により、どう変わっていくのか、注目すべきところです。
「都市から地方へ!」
コロナ禍は長期化すると予想できます。
来年2022年の住みたい街ランキングは、どうなっていくのでしょうか。