「持ち家派」と「賃貸派」はどちらがお得?不動産投資家である私の考え方
「持ち家派 vs 賃貸派」
もう何十年も前から繰り返されている議論です。
自分だけの家(マイホーム)を買って、そこで家族と一緒にずっと住む。
このために、がんばって仕事をして住宅ローンを返すんだ…
というのが持ち家派。
自分のライフスタイルに合わせて、好きな時に好きな場所に住む。
マイホームという大きくて重たい買い物はしない…
というのが賃貸派。
あなたはどちらの考え方を支持しますか?
持ち家派の主張
日本人の8割近くが、持ち家派だと言われています。
昭和の頃はもっと多かったと言われています。
改めて、日本人は土地や建物が好きなんですね。
ただ最近に関して言えば、この考え方は「少し古い」とか「柔軟性がない」と言われることが多くなってきました。
結婚したり、子供ができたり、転勤・転職したり、長い人生、何が起きるか分かりませんよね。
それにもかかわらず、35年などの長期の住宅ローン(借金)を組んで、特定の土地にマイホームを建てるのはハイリスクだという意見が増えてきたためです。
住宅ローンだけでなく、自分の家なので、修繕費や固定資産税などの負担もあります。
ただ、持ち家派にはメリットもあります。
・自分のお城を持てるという精神的安心感
・家族との共通の思い出の場所づくり
・住宅ローンの返済が終われば老後は楽
…などです。
主観的意見にはなりますが、昭和の時代を知っている高齢者や、大きな家族をもっている人に持ち家派が多い気がします。
賃貸派の主張
好きな時期に好きな場所に住む。
そんな柔軟な生き方ができるのが賃貸派です。
毎月の家賃を払うだけで、好きな場所に住むことができます。
常に、時代に合った新しいデザインの家に住むことも可能です。
ただ、デメリットとしては、自分の資産にはなりませんので、年金生活となった老後も家賃を負担し続ける必要があります。
家賃として支払ったお金も掛け捨てのようなものです。(もちろん居住サービスの対価ではありますが。)
最近は、生き方・働き方の多様化により、この賃貸派が増えてきている気がします。
不動産投資家やベンチャーなどの、若手起業家なども、ほとんどが賃貸派です。
彼らは、
・一生会社員=束縛(つらい)
・起業家=自由(面白い)
と考えている人が多いので、同様に、
・持ち家派=束縛
・賃貸派=自由
というおぼろげな観念があるのでしょう。
マイホームという収益を生み出さない資産に投資するよりも、収益不動産を購入し、家賃収入を得るほうが合理的だと捉えている人が多いのではないかと思われます。
不動産投資家は、不動産をたくさん保有している人が多いです。
しかし、自分自身は不動産を保有することなく、賃貸暮らしをしているという不動産投資家はかなり多いのです。
客観的な視点で見ると
高齢者や我々団塊ジュニア世代は、
「家賃は掛け捨てローンのイメージがあり、もったいない」
という感覚を持っている人は多いです。
同じ払うのであれば、自分の資産(マイホーム)になるものに払いたいという考え方が主流でした。
マンションや一戸建ての住宅ローンと賃貸で払う家賃が同じくらいの金額であれば、マイホームのローンに充てたいという人が多いような気がします。
ただ、
「最近、終身雇用制度が崩壊している」
…と経済界のトップも発言しているくらいです。
働き方改革で残業が減り、収入も減っています。
非正規雇用でボーナスがない人も増えています。
このような中、35年という超長期の住宅ローンを組んでまで、マイホームを買うという人が増えるとは考えにくいです。
最近は、家は買うのではなく、借りる時代になってきました。
家だけでなく、車や身に着けるモノなども
「買うのではなく借りる」
時代になってきています。
晩婚化、非婚化、自由な生活…
その時のライフスタイルに合わせて、必要な広さ、立地の物件を探して借りるほうが自由度があり、好まれる時代となってきました。
少子高齢化で人口は減り、空き家も増え、家が余る時代になってきています。
大都市でない限りは、マイホームは持たないほうがいいという考え方も理解できます。
その大都市についても、不動産価格は非常に高く、購入に踏み切るにはかなりの資金が必要となってきています。
結局どっちの意見が正しいの?
結論から言いましょう。
「個々人で事情が異なるので、絶対的な基準での答はない」
というのが私の意見です。
どちらの考え方にも、納得できる点がありますし、デメリットもあります。
私は不動産投資をしていますし、転職も副業も起業も経験しています。
フリーランスであり、自由な生き方が好きなので、賃貸派のように思われます…。
しかし、実は、私は持ち家派なのです。
私はマイホームが大好きで、実際にマイホームで暮らしています。
仕事の場所は、出張やネットなど、どこでもできるので、転勤により引っ越しをする必要もありません。
そもそもフリーランスなので、転勤や転職もありません。
長期でどこかに行く場合は、ホテルかウィークリーマンションか役員社宅(賃貸)で対応します。
持ち家派か賃貸派。
美人2人を並べてどちらが好みかを競い合う美人コンテストのようなものです。
個々人のライフスタイルが異なる以上、絶対的な答がないことは自明でしょう。
あなた自身が、メリット・デメリットを理解して、納得しているのであれば、それがあなたの正答だと思います。
こういった議論がでてきたら、絶対的な正解はありません。
あなたの生き方に合わせて、自信をもって、自分で判断することが重要なのではないでしょうか。