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大手コンサルティング会社に勤務するコンサルタントと独立系コンサルタントのスキルの違い!

資格・スキル

会社員時代、私は、何度も転職を繰り返しました。

その後、独立・起業も経験しました。

しかし、20年近く一貫して「コンサルタント」という職業を続けています。

最近は、にわかに、就職の人気ランキングにも顔を出す人気職種になってきましたよね。

最初の頃、私は、大手のコンサルティング会社に所属していました。

しかし、紆余曲折を経て、現在は、ひとりでじぶん会社(マイクロ法人)を経営しています。

いわゆる、独立系のコンサルタントです。

私の経験上、一括りに「コンサルタント」といっても、コンサルティング会社に勤務するコンサルタントと、独立系のコンサルタントとでは、全く別の人種だと思っています。

ベースとなっているスキルが、全く異なっているからです。

今回は、このちがいについて、見ていきたいと思います。

大手コンサルティング会社に勤務するコンサルタントのスキル構造

一般的な話になりますが、コンサルタントのスキルは2階建て構造になっていると言われています。

まず、ベースとなる1階部分のスキルについて見ていきましょう。

・コミュニケーションスキル
・語学スキル
・ロジカルシンキング
・パソコンや携帯などのITスキル
・決算書を読むスキル

これらは、コンサルタントを名乗るにあたって、誰もが必要となるスキルです。

世の中には、さまざまなコンサルタントがいます。

この1階部分の能力は、ほとんどのコンサルタントが身につけていることが多いです。

スポーツ選手で言えば、筋力などの基礎体力に相当するものです。

これはシンプルそうに見えますが、実は身につけるためには非常に時間のかかるスキルです。

しかし、現実的には、アピールポイントにはならないのが特徴です。

備わっていて当たり前のスキルなので、アピールしても仕方がないのです。

逆に、アピールすべきは、次の2階部分のスキルです。

これは、

・財務会計
・統計分析
・在庫管理
・生産管理
・新規事業計画
・人事管理
・物流管理
・システム開発方法論

…など、固有の専門的なスキルになります。

多くのコンサルタントは、1階部分のベーシックスキルを備えた上で、自身の強みとなる2階部分の専門性を高めていきます。

これは、ソリューションでも、業界の知見でも、事例・経験でも構いません。

コンサルタントは、さまざまなプロジェクトを経験することで、自分しか持っていない専門性を築いていくことになるのです。

この2階部分が、誰にも負けないくらいの非常に突出したものであれば、1階部分に多少弱みがあっても、コンサルタントとしてはやっていけるケースが多いです。

例えば、英語が全くできなくても、統計分析の経験が20年あれば、仕事には困らないはずです。

しかし、普通は、1階部分のスキルを固めた上で、2階部分のスキルを高めていくことになるでしょう。

独立系コンサルタントのスキル構造

これまでは、大手コンサルティング会社に勤務しているコンサルタントのスキル構造について、見てきました。

しかし、フリーランス、特に、小さな法人を立ち上げ、自分で経営している「独立系」と呼ばれるコンサルタントは、さらなるスキルが必要となってきます。

従来の1階部分と2階部分のスキルに加えて、更地を整備するようなスキルが必要となってくるのです。

便宜上、これを0階部分のスキルと呼ぶことにします。

例えば、次のような項目を挙げることができます。

・法人の立ち上げ方法
・キャッシュ・利益などの経営分析
・ビジネスモデルの提案
・税金や社会保険料の知識
・定款や規程や社宅などのルール整備
・個人事業主と法人との使い分け
・仕事の取り方(具体的な営業方法)
・役員報酬の配分
・消費税の知識

いかがでしょう。

これらは、会社員時代には、全く考える必要のなかったテーマですよね。

私もそうでした。

例えば、あなたが2階部分のスキルで、大企業の連結会計について、とても詳しかったとしましょう。

しかし、自分の社会保険料や出張旅費などの節税テクニックについて無知であれば、効率的な経営を行うことはできません。

会計と税務は別物なのです。

自分のまわりのことで言えば、相続、保険、年金、不動産についても、しっかりと把握しておく必要があるでしょう。

ただ、この0階部分のスキルは、一度、知っておけば、何も恐れることはありません。

経験こそがすべてです。

法人の口座から大量のお金が減っていく恐ろしい感覚や、個人の口座に非課税でお金を移していける心地よい感覚は、実際に経験してみないと、その感覚を肌で味わうことはできないでしょう。

まとめ

以上の点から、私は、大手コンサルティング会社に勤務しているコンサルタントと、独立系コンサルタントとでは、保有しているスキル構造がかなり異なると思っています。

独立系コンサルタントは、大手コンサルティング会社に勤務しているコンサルタント・プラスαの知見が必要となってくるのです。

では、独立系のコンサルタントのほうが優れているのでしょうか?

いえ、そうとも限りません。

独立系コンサルタントのスキル上の弱点を挙げるとすれば、2階部分のスキルや最新技術動向については、収集しにくいという特徴があります。

独立系コンサルタントは、0階部分と1階部分のスキルは、知らずとも充実しているはずです。

しかし、会社による研修などもなく、2階部分のスキルは自力で吸収する必要があります。

グループで検討するような規模の経済も働きません。

これには、いろいろと限界があるのです。

大手コンサルティング会社に勤めていれば、最新のソリューションが嫌でも頭に入ってきますので…。

このため、独立系コンサルタントについては、最新技術動向に関しては、疎くなるケースが多いのかもしれません。

大手コンサルティング会社に勤務しているコンサルタントと、独立系のコンサルタント。

私はどちらも経験してきました。

現在、そして今後は、独立系のコンサルタントとして活動していく予定です。

0階部分、1階部分、2階部分のスキルをフル活用して、お客様の喜ぶ顔を見るために…。

そして、最終的には、お客様だけでなく、さまざまな情報を発信することで、何らかの社会貢献をしていきたいと考えています。

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Posted by かずきび