「2億円あげるので、あなたの10年をください!」どうしますか?
突然ですが…
あなたの前に、すべてを司る万能の神様がやってきて、次の質問をしたとしましょう。
”2億円あげるので、あなたの10年をください”
玉手箱を開けることで、一気に10歳ほど年をとる代わりに、2億円というお金を手にすることができると言われたら…
あなたなら、この取引に応じますか?
2億円を選択するケース
年齢や職業にもよりますが、10年間で2億円を稼ぐ人はほとんどいないと思われます。
このため、単純に考えると、この取引には応じたほうがいいように見えます。
玉手箱を開けると、40歳の人は、突然50歳になります。
ただ、この時点で2億円ゲットです。
年金もあるため、2億円あれば、50歳からは働かなくても食べていけるでしょう。
住宅ローンや子供の教育費も支払うことができるでしょう。
ただ、40代の10年という貴重な時間を失うことになります。
楽しく元気に子供と遊べる時間を失います。
突然、年をとったことで、一気に健康的な問題も発生するかもしれません。
そのリスクを許容できるのであれば、2億円を選択するのもありでしょう。
そして、最近流行りのFIRE。
これを実現するために、25歳で10年を捨てて、35歳で2億円を手に入れるのもありでしょう。
ただ、高齢者の場合はどう考えたらいいのでしょう。
80歳の人が90歳になり、2億円を手に入れて、いつお金を使うのでしょう。
自分では使い切れないため、子孫のために使うことになるのでしょうか。
このようなケースでは、2億円を選択することはレアケースなのかもしれません。
10年という時間を選択するケース
10年と2億円を単純比較すると、2億円のほうが価値があるのかもしれません。
ただ、10年という時の流れには、経験とか思い出とか、人生そのもののピースが含まれています。
これを放棄するということは、人生の一部を放棄していることにもなります。
例えば、ほとんど稼ぐことのない世代である15歳。
15歳の少年が、25歳の青年になり、2億円を手にしたとしましょう。
青年は、25歳という若さで莫大な富を手にすることができますが、恋や勉強・スポーツといった青春時代を放棄しています。
これはかなり大きな代償のような気がしますよね。
人はそれぞれ、時間は平等です。
人生すべてが経験値だとすると、10年という経験値はあなただけのものです。
これは十人十色です。
このお金では買えないものを、お金に変えるというのは、非常に勿体無い気がします。
結論のない話
この質問に、模範解答はありません。
オチもありません。
世代によっても、所得によっても、リア充の度合いによっても、人それぞれです。
価値観も異なるため、玉手箱を開けるのか開けないのか、選択も二分されることでしょう。
なんとなくですが、今が充実している人は、時間を選択するような気がします。
高齢者の人も、時間を選択するような気がします。
生産世代は、お金に苦しんでいる人が多いため、お金を選択するケースが多いような気がします。
人生が楽しいと思っていない人も、一発逆転を信じて、お金を選択するケースが多いでしょう。
いずれの選択も間違いではありません。
ただ、私個人としては…
時間という尊い概念は失いたくないと思っています。
この時間を味方につけて、長期投資をすることで、資産形成することも可能だからです。
2億円という大きな金額も必要なく、必要最低限、生活できればいいとも思っています。
時間を味方につけ、そして、時間を有効に使うことで、人生のピースに彩りをつけていきたいものです。
あなたは、どのような考えをお持ちでしょうか。
”2億円あげるので、あなたの10年をください”
一度、考え出すと、この質問は、なかなか頭から離れませんよ…。