【令和版】週3日だけ働いて生活するメソッド!脱サラからフリーランス・セミリタイアへ…
※本記事は1万文字を大きく超える長文となっています。お時間のある時にご参照いただければと思います。
本記事を書いているのは、2022年2月。
私は、2018年6月に「週3日だけ働いて生活するメソッド」に関する記事を書きました。
その後、時代は平成から令和に移り変わりました。
消費税増税、記録的豪雨、新型コロナ…
不確定要素の多い世の中になってきています。
生活環境・経済状況・雇用環境も大きく変化することになりました。
そこで「週3日だけ働いて生活するメソッド」に関する記事を改訂することにしました。
大きな考え方は変わっていませんが、昨今の状況も反映させた内容になっています。
会社員の方もフリーランスの方にも、参考にしていただけると幸いです。
会社員とフリーランスの位置付け
私は、学生時代のアルバイトに始まり、会社員、転職、副業(金融投資、不動産投資)、プライベートカンパニー 、退職(無職)、個人事業主、起業、法人経営…
と、必ずしも成功ばかりではありませんが、さまざまなことにチャレンジしてきました。
その結果、コロナ禍における現在においても、私は週3日だけ働くことで、コンサルティング会社に勤めていた会社員時代よりも豊かな生活を過ごすことができています。
そこで、私は、誰かの参考にもなるように、自分自身のこの体験談を汎用化した
「週3日だけ働いて生活するメソッド」
というものを探求・整理し続けています。
私は、この生き方・働き方に行き着くまで、約20年かかりました。
このため、
「すぐにお金持ちになれる」
とか
「誰でもお金持ちになれる」
という夢のような方法ではありません。
とても時間のかかる方法ですが、考え方としては堅実そのものです。
一般的に、会社員の収益モデルは
「安定・不自由」
だと言われています。
毎月、決まった日に給料をもらえる会社員は、経済的に安定していると言えるでしょう。
しかし、毎日、決まった時間に出社(もしくは、テレワーク)しなければなりません。
気の合わない上司がいたとしても、組織人として、その指示には、きちんと従う必要があります。
最近は、副業解禁の動きがでてきて変化しつつあります。
ただ、原則として、別の会社で働くことは禁止されているはずです。
これに対して、フリーランスの収益モデルは
「自由・不安定」
だと言えるでしょう。
ひとり会社を立ち上げている場合は、嫌な上司もいないです。
副業やビジネス展開も自由にすることができ、仕事や人間関係も自分で選ぶことができます。
仕事内容にもよりますが、喫茶店で仕事をしても構いません。
ただ、フリーランスは自由である反面、毎月、給料を確実に手にできるわけではありません。
下手すれば収入がゼロの月もあります。
資金繰りも安定しないことが多いです。
どんなに苦手だったとしても、確定申告・税務申告・社会保険・キャッシュフローなどと向き合う必要があります。
公的年金や退職金などの制度にも不安が残ります。
このように、会社員とフリーランスはよく比較されることが多くなっています。
・会社員はフリーランスの自由さに憧れている
・フリーランスは会社員の安定さに憧れている
このため、長年にわたって、会社員とフリーランスは比較され続けているのでしょう。
しかし、私は、1人の人間の仕事が、会社員とフリーランスという2分法で分けられることに疑問を感じています。
「会社員の安定さ」
と
「フリーランスの自由さ」
を融合したハイブリッドな働き方もあるのではないかと考えているのです。
そこで、私は20年かけて、会社員とフリーランスのいいとこ取りをしたハイブリッドな働き方を模索してきました。
これを体系化したものが、
「週3日だけ働いて生活するメソッド」
となります。
順番に見ていきたいと思います。
「週3日だけ働いて生活するメソッド」の7つのステップとは?
「週3日だけ働いて豊かな老後を迎えるメソッド」は、次のように、全部で7つのステップから成り立っています。
ステップ① | 会社員として、本業のスキルを磨く |
ステップ② | 本業を続けながら、副業を始め、給料以外の収益源を作る |
ステップ③ | 給料以外の収益源のメドが着いたら、会社員を退職し、時間的な自由を手に入れる |
ステップ④ | 社会的な恩恵の少ないフリーランスの弱みを強みに変える |
ステップ⑤ | 本業で生産性を高め、高単価を実現する |
ステップ⑥ | フロー型ビジネスとストック型ビジネスを組み合わせることで収益を安定させる |
ステップ⑦ | 別組織体を立ち上げ、自分がいなくても稼げる仕組みを作る |
現在、私は、ステップ⑥までを完了しており、ステップ⑦を実践している最中です。
このため、上記のステップはまだ完了していません。
ただ、多忙を極めた会社員時代よりも、自由で豊かな生活となっていることは日々実感できています。
考え方としては、すべての業界の人にも適用可能だと考えています。
ただ、私と同じコンサルティング業界の人にとっては、特に適用しやすいモデルだと思っています、
では、上記7つのステップを順番に見ていきたいと思います。
ステップ①:会社員として、本業のスキルを磨く
現在流行りのFIRE本などに書かれている多くのストーリーは次のようなものです。
本業を早く辞めたいので、節約・投資を軌道に乗せて、早めにリタイア…。
確かに憧れますよね。
ただ、私の考え方は少し異なっていて、
まず最初のステップは、なんといっても
会社員として自分のスキルを磨きましょう!
という点に尽きると考えています。
若い方々には、あまり流行らない考え方かもしれませんが…
若い頃はビジネス経験も少ないため、会社という組織に属することが多いでしょう。
ここで、仕事の実績をしっかりと積むことが重要だと考えています。
実務経験を積んだり、本を読んだり、資格をとったり…。
コツをひとつだけ言えば、
「XXX業務をたくさん経験してきました!」
と主張するのではなく、自分のやってきたことを、次のように体系化することが重要だと考えています。
「XXX業務を成功させるための3つの方法」
このように、他人に対して、あなたのノウハウ・方法を体系的に語ることができることが重要なんだと思います。
もちろん、何年も経験しないと、あなた自身のスキルや方法論を確立することはできません。
さまざまな業種・業態・働き方など、世の中の仕組みを地道に学ぶことが、遠い将来、自分のスキルを市場に売るときに必要となってきます。
私の例を言えば、20代・30代の頃は、コンサルティングのスキルを磨き、経験を積んでいきました。
このとき、会社の中での昇進・昇給は考えませんでした。
それよりも、市場価値を高めることを強く意識していました。
その会社でしか通用しないシステム・会社の中での評価よりも、市場のニーズに合わせて、自身のキャリアを形成していくことを心がけるとよいでしょう。
このため、私は何度か、転職も経験しました。
これはコンサルティングの分野に限った話ではなく、どの領域のビジネス分野でも同様だと思います。
特定分野の専門性に、全体を俯瞰して見る力、課題解決力・定量的な分析力…
などは、必須のスキルといってもいいかもしれません。
このフェーズで、自分のスキルをきちんと磨いていると、後に独立したときに、自身の単価(直接的な報酬)に跳ね返ってきます。
この時期にさぼっていた人は、独立しても、単価が低くなり、十分な収益を得ることができなくなるので、注意が必要です。
私は、このステップ①だけで、10年以上の月日を費やしました。
会社員を経験することなく起業して成功する人も少なからず存在します。
しかし、よほど商才のある人を除いては、会社員としての経験は必須となってくるのではないでしょうか。
あと、自分のスキルを高めることも重要ですが、この時期に、信頼関係のある人を増やすことはもっと重要かもしれません。
転職をしてもしなくても、この人脈やパイプが、フリーランスになったときのあなたの味方になってくれることは言うまでもありません。
やみくもに友達を増やすイメージではなく、腹を割って話のできる親友を作るイメージでしょうか。
つまり、このステップ①において、私の中では、転職するかどうかが問題なのではなくて、
【1】自分のスキル・市場価値を高めているか
【2】信頼関係のある人脈・パイプを構築しているか
この2つの視点が重要なのです。
ステップ②:本業を続けながら、副業を始め、給料以外の収益源を作る
私の経験上、ステップ①は、多くの方が実践していると考えています。
難しいのは、このステップ②ではないでしょうか。
「会社の仕事が忙しすぎてそんな時間はない!」
こういう人が多いと思います。
もしくは
「副業と言っても何から始めていいのか分からない!」
こういう人も多いと思います。
今までに、本業以外で稼いだことがないのであれば、当然の疑問でしょう。
ただ、言い方は悪いですが、このセリフは思考停止の典型例です。
新しいこと・次のアクションを何も産み出していかない危険な状態だと思ってください。
私もずっとこのような状況が続いていました。
実際のところ、私の属しているコンサルティング業界は、仕事が忙しく、徹夜や土日出勤は日常茶飯事でした。
しかし、これで体を壊してしまっては、何も残らないと思い、勇気を出して、さまざまな副業に挑戦していきました。
私の副業体験談については、こちらの記事を参考にしてみてください。
会社員時代に始めた副業は、今も続いています。
例えば、不動産投資です。
私は、関西圏を中心に8戸のワンルームマンションを保有して、継続的に安定収入を得ています。
会社からの給料以外に、自分の力で稼ぐことのできる収益源を確保すること。
これは、あなた自身の精神的な強さにもつながってくることでしょう。
このように、複数の収益源を確保する働き方のことを、近年、プライベートカンパニーと呼んでいます。
プライベートカンパニーは、会社員の副業の代表的なパターンになりつつあります。
ステップ①では、本業のスキルを磨くと言いました。
ただし、収入という意味では、会社という1つの収益源に頼っている極めて不安定な働き方です。
令和時代、年功序列・終身雇用という仕組みは、過去のものとなりました。
株式投資の世界でも、
「すべての卵をひとつのカゴに盛るな!」
と言われていますよね。
会社をクビになれば、あなたの会社での実績も役職も収入も、一瞬で消えてしまいます。
普段はあまり意識しませんが、収益源が1つだけだとリスクが非常に高いのです。
それに本業と副業には相乗効果もあります。
本業をきちんとこなすことで、副業も拡大させることができるのです。
人生100年時代です。
老後のことも考えると、
”会社に頼らず、自分自身で稼ぐ力を身につけておく”こと”
は、必要最低限の考え方になってくるのではないでしょうか。
ステップ③:給料以外の収益源のメドがついたら、会社員を退職し時間的な自由を手にいれる
ステップ①・ステップ②に関しては、普段の生活を続けながら実践できるため、大きなリスクはありませんでした。
ただ、このステップ③になった途端、リスクが発生します。
あなたが勤務している会社を退職する、つまり、一時的に無職を選択することになるためです。
私の属しているコンサルティング業界では、転職や退職は珍しくありません。
しかし、事業会社にお勤めの方や公務員の方にとっては敷居がとても高いと感じるでしょう。
さらに、40代や50代になると、住宅ローン、子供の教育費、両親の介護費用など、お金のかかるイベントが目白押しです。
会社を退職するという選択肢は、ほとんどの場合、テーブルに乗らないのではないでしょうか。
副業本などによると、副業収入(不動産投資やアフィリエイトなどの収入)が本業並みに増えてきた段階で会社員を辞めるというケースが多いです。
ただ、リスク回避という意味では、これでも不十分です。
私の中では次の視点のほうがもっと重要です。
「本業で磨いてきたスキル(ステップ①)を活用して収入を得る見通しがついているかどうか」
私の場合、会社員時代、コンサルティング経験を十分に積んでいました。
転職も複数回経験していたため、取引先に困ることはないと思っていました。
会社をやめても、フリーランスとして、仕事を受注する見通しはついていました。
このため、会社員を退職して、フリーランスとなることができたのです。
しかも、コンサルティング業界(IT業界全般も同様かもしれません。)は、独立すると、単価が上がります。
このことが重要なのではないでしょうか。
・月額40万円の給料をもらっていたプログラマーは、独立すると月額80万円以上をもらうことができるかもしれません。
・月額60万円の給料をもらっていたシステムエンジニアは、独立すると月額120万円以上をもらうことができるかもしれません。
・月額80万円の給料をもらっていたコンサルタントは、独立すると月額160万円以上をもらうことができるかもしれません。
ただし、市場ニーズに合ったスキルが必要になりますし、仕事も契約単位になります。
収入も安定しません。
ここが「週3日だけ働いて生活するメソッド」を実現するためのミソになります。
独立すると、一週間フルフルに働かなくても、市場価格として、月額単価は上がります。
このため、収入を維持しつつ、働く時間を減らすことができるのです。
最近、女子アナでも局アナからフリーアナに転身する例を多く見かけますよね。
あれと同じです。
特に、ここ数年は、IT業界での人不足は顕著です。
・AI、ビッグデータ、IoTなどの新技術への投資
・DX化に代表される新しい仕組みの導入
・2027年に向けた大規模基幹システム(SAP)の入れ替え
IT業界に携わっている人であれば、フリーになる、いいタイミングなのではないでしょうか。
私の場合、会社員時代は、当たり前のように週6日(休日含む)を仕事に当てていました。
しかし、フリーランスとなった現在は、週3日程度の契約を厳守しています。
これでも、実際の収入は、会社員時代と変わりません。
むしろ、現在の方が豊かなくらいです。
安定しない分を、会社員時代に準備してきた、副業収入(不動産投資など)で補っているのです。
これも、ステップ①で、
・自身のスキル・市場価値を高めてきたことと
・人脈・パイプを構築することを心がけてきたこと
が、成功した形になります。
重要なのは、ステップ①だったのです。
フリーランスで仕事を契約できることになったこの時点で、あなたは、今まで会社で過ごしてきた大半の時間を自分の時間に当てることができるようになるのです。
あなたは一定の自由を手にすることが可能となるでしょう。
ステップ④:社会的に恵まれていないフリーランスの弱みを強みに変える
会社員をやめてフリーランスになるといっても、具体的には2つの形態があります。
ひとつが個人事業主で、もうひとつがひとり社長(法人化)です。
「フリーランス=個人事業主」
と表現していることも多いですよね。
ただ、法人化をしても、ひとりで自由な活動をしている人が多いのも事実です。
私はいずれも経験しました。
今では、法人を立ち上げて活動をしている
「ひとり社長」「マイクロ法人社長」
です。
具体的には、私は
合同会社(LLC)
という法人を立ち上げて、合同会社の社長として仕事を受けているのです。
個人事業主を辞めた理由は、一言で言えば、
”公的保障の弱さ”
の一言に集約されます。
元気で働くことができるうちに限っては、個人事業主でも問題はありません。
しかし、会社員とは異なり、個人事業主は、社会保障的に恵まれた環境にいるとは言えません。
将来もらえる年金の額は安いし、福利厚生も弱いです。(特に、病気になったときを思い浮かべてみてください。)
仕事で何かあったときに、無限責任も降りかかってきます。
しかし、法人化しておけば、会社員と全く同じ待遇になるのです。
あなたは「会社の信用」を使って銀行からお金を借りることもできます。
自分の給料を自分で決めたり、妻や家族を社員にして、給料を支払うこともできるようになります。
さまざまな費用を経費として落とすことも可能になります。
それでいて、健康保険や厚生年金などの社会保険も、会社員時代と同様に充実しています。
たとえ1人の会社であっても「会社社長」を名乗ることも可能です。
仕事の種類を完全に切り分けることができれば、法人と個人、それぞれ別の仕事をすることも可能です。
法人化した場合のメリットとして、私が体験した7つの記事を紹介します。
(1)自宅とは別に社宅を作って経費にできるという話
(2)個人口座ではなく法人口座でFXをするとおいしいという話
(3)自動車を個人から法人に名義を変える裏ワザの話
(4)消費税も、法人化した人にとっては悪いことばかりではないという話
(5)経営の安定化には「良い借金」が重要だという話
(6)出張旅費規程を作成することで、出張マンがものすごく得をするという話
(7)起業後まもない法人をターゲットとした節税の話
もう一度、週3日だけ働いて生活するメソッドの7つのステップを振り返ります。
ステップ① | 会社員として、本業のスキルを磨く |
ステップ② | 本業を続けながら、副業を始め、給料以外の収益源を作る |
ステップ③ | 給料以外の収益源のメドが着いたら、会社員を退職し、時間的な自由を手に入れる |
ステップ④ | 社会的な恩恵の少ないフリーランスの弱みを強みに変える |
ステップ⑤ | 本業で生産性を高め、高単価を実現する |
ステップ⑥ | フロー型ビジネスとストック型ビジネスを組み合わせることで収益を安定させる |
ステップ⑦ | 別組織体を立ち上げ、自分がいなくても稼げる仕組みを作る |
上記7つのステップでは、便宜上、ステップ②の次がステップ③、ステップ③の次がステップ④のように記述しました。
ただ、3つのステップ(②と③と④)は、同時並行で進めても問題ありません。
ちなみに、私個人の体験談としては、計画的に会社を退職し、起業したわけではありません。
私は、ステップ①(会社員でスキルを高める)とステップ②(副業を始める)を実践した後、本業であるコンサルティング業で、体調を崩してしまい、うつ病となってしまったのです。
そのときの体験談が、こちらの記事です。
風邪や骨折とは異なり、うつ病は完治するのにとても長い時間がかかります。
このため、私は会社に籍を置いていましたが、有給・病気休暇・休職を経て、退職を余儀なくされました。
自分の意思とは反して、私は無職になってしまったのです。
住宅ローンや家族(子供3人)を抱えて、2年間の無職期間を体験したのです。
この期間、一体、どうやって生活していたのか。
私を支えてくれたのは、次の3つの収益源でした。
(A)副業である不動産投資による収入
(B)傷病手当金
(C)障害年金
もう少し詳しく知りたい方は次の記事をご覧ください。
(A)の参考:
(B)の参考:
(C)の参考:
ステップ⑤:本業で生産性を高め、高単価を実現する
話を「週3日だけ働いて生活するメソッド」に戻します。
私は、本業が大企業向けの業務改革コンサルタントです。
現在、マイクロ法人の社長として、コンサルティングの仕事を受けることができるようになりました。
コンサルティングの実績は、会社員時代に十分に積んできました。
このため、仕事の内容自体に困ることは、ほとんどありません。
会社員時代は、上司の命令が絶対でした。
しかし、フリーになってからは、自分の好きな仕事を選択することができるようになりました。
おかげで、仕事の愚痴やストレスは、大幅に軽減されたような気がします。
個人として経験値を積んでいくことで、あなたの市場価値はますます高まっていきます。
これにより、市場での高単価を実現することができるようになります。
実際には、最新の技術を習得し、生産性を上げることも必要となってくるでしょう。
”単価を上げて、働く時間を短くする”
本業のコンサルティング業で、自分の市場価値を高め、会社経営を軌道にのせる。
なお、法人経営においては、「節税」という概念が重要です。
ただし、節税を意識するあまり、法人や個人に赤字がでてしまうと、この次のステップ⑥で融資が厳しくなりますので、ご注意ください。
ステップ⑥:フロー型ビジネスとストック型ビジネスを組み合わせることで収益を安定させる
働いた期間だけお金をもらう。
シンプルですが、収益モデルとしては不安定です。
ビジネスには次の2種類の考え方があります。
(A)フロー型
(B)ストック型
(A)フロー型のビジネスとは、一言で言えば、流動的に収入を得るビジネスのことを指しています。
(B)ストック型のビジネスとは、一言で言えば、固定的に収入を得るビジネスのことを指しています。
フロー型のビジネスでは、仕事をすぐに始めることができます。
ただし、1度きりの単発の仕事を継続的にこなしていく必要があります。
ストック型ビジネスでは、仕組みを構築するのに知恵が必要となります。
ただし、その後は何もしなくても継続的な収入を得ることができます。
私を例にとれば、本業のコンサルティングビジネスは、典型的なフロー型のビジネスです。
プロジェクト期間中は収入が入ってきます。
ところが、プロジェクトが終わった途端に収入は0になります。(当たり前ですよね。)
このため、プロジェクトが終わる頃には、次の仕事のことを考えないと、収入が0になってしまいます。
フリーランスになった場合、この期間が特に不安なのです。
他方、私は副業のひとつとして不動産投資をしています。
これは、ストック型のビジネスの代表格となります。
不動産を買うときは、心理的な障壁があります。
しかし、一度、採算のとれる不動産を購入すると、あとは、ほったらかしでも家賃収入を手にすることが可能になります。
何もしなくても、毎月、決まった日に、お金が振り込まれます。
自分の労働が伴わないため、不動産を増やし続けることも可能です。
そのほうが、空室リスクなどのヘッジにもなります。
私は、現在はフロー型のビジネスに比重を置いています。
絶対的な金額が大きいためです。
しかし、将来的には、時間を味方につけることで、ストック型のビジネスを育成し、ストック型のビジネスに比重を置くようにしていきたいと考えています。
不動産投資を拡大したり、FXでスワップ収入を得たり、ブログの資産化で広告収入を増やしたり…。
ストック型のビジネスに軸足を傾けることで、フロー型ビジネス(大企業向けのコンサルティング)の比率を減らしていきます。
そうすることで、週休3日から週休4日、週休5日…
と、老後の働き方に近づけることができます。
人生100年時代といえ、年を取ってきたときに、若い頃のように徹夜を含む週休1日で働き続けることは困難ですよね。
年金制度がどう変化しようが、不動産を保有していれば、老後の不労収入源にもなり得ます。
不動産には融資を受けるときに団信に加入するので、現役時代は生命保険の代わりにもなります。
ストック型ビジネスは、仕組みを構築するところが肝心です。
面倒な一面もありますが、一度だけでも構築してしまえば、あとは、安定した収益源になってくれます。
ストック型のビジネスは、事業の損益分岐点を下げてくれます。
うまくいけば、あなたの事業・経営を楽にしてくれることでしょう。
私は、ストック型ビジネスとして、
不動産投資の他、株式投資、FX、仮想通貨、ブログ、電子書籍、広告収入、太陽光発電…
などを実践中です。
いろいろやっていると、視野も広がり、自分の得手不得手がわかって面白いものです。
私は、「お金を稼ぐこと」や「お金を貯めること」ではなく、
「お金を稼ぐ仕組みを作ること」
に興味があるのだと自覚しました。
このように、事業を多角化することにより、自分自身を確かめるとともに、事業リスクを緩和させているのです。
会社員としての収入1本だと、自分がケガや病気で働けなくなったら終わりです。
収入は複数あることにこしたことはないのです。
特に不動産投資に関しては、個人で物件を買い進めることに限界があります。
銀行からの融資も厳しくなってきつつあります。
そこで、私は個人だけでなく、法人を組み合わせることで、物件を買い進めることを考えています。
こうすることで、本業のコンサルティング業と副業の不動産投資の両輪が、いい相乗効果を産み出してくれることになるのです。
ステップ⑦:別組織体を立ち上げ、自分がいなくても稼げる仕組みを作る
私は、フリーランスになって、合同会社(LLC)を立ち上げました。
立ち上げた合同会社で、業務委託の仕事を受けることで、収益を得ています。
個人事業主ではなく、合同会社という器を手に入れたことで、さまざまなメリットを享受することができるようになりました。
私個人の働き方としては、この形態で十分満足しているんですが、現在、私は次の一手を画策しています。
それは、もうひとつ、組織体を立ち上げることです。
組織体とは一体、何なのか?
私はLLP、もしくは2つ目のLLCを考えています。
LLPとは、日本語で「有限責任事業組合」と言います。
LLPは法人格はありませんが、技術や専門知識をもったヒトのグループ(組合)のことを指しています。
私一人で働く器としては、合同会社(LLC)だけで十分です。
会社員時代よりも、はるかに高い満足度を自分なりに得ています。
これはこれで新時代の働き方なんだと、自負しています。
ところが、自分ひとりだけでビジネスをしたり、社会貢献することには限界があることも分かりました。
誰か特定の人と一緒に仕事をしたいときもあります。
ただ、その誰かと一緒に、株式会社や合同会社(LLC)、LLPなどの組織体を設立したとしましょう。
そうすると、どんなに仲の良い人であっても、最後は揉めてしまうケースが多いと聞いています。
法人というのは、それだけ責任もあり、重たいものなんです。
同じ志をもった仲間と、もっとゆるく繋がっていたい場合、どうしたらいいのか…。
ここで登場するのが、別の組織体というわけです。
現在、立ち上げている法人はファミリーカンパニーとして運営しつつ、それとは別にフレンドカンパニーを立ち上げます。
そのフレンドカンパニーで、仲間と一緒に仕事をしていくことを考えているのです。
最悪、知人たちと揉めたとしても、2つ目の組織体だけ畳めば、自分のファミリーカンパニーにダメージはありません。
私の場合、本業はコンサルティング業で、昨今、人手不足が顕著になっています。
大手コンサルティング会社でも、人手がかなり不足しており、私のようなフリーランス・外注に頼らざるを得ない状況が続いています。
このような状況の中、
「コンサルタント同士が手を組んで、まとめてどこかのプロジェクトに参画する」
ようなケースは容易に考えられます。
個人事業主やひとり法人のケースでは、ひとりで契約することが多いです。
このため、どこの誰か分からない人とチームを組んでプロジェクトを遂行することになり、リスクは低くありません。
しかし、別の組織体として受注し、セット販売すると、気心知れた仲間と一緒に仕事を遂行することも可能となります。
私のビジネスの特性上、2つの組織体をうまく使い分けることで、何か面白い相乗効果がでるような気がしています。
このステップは、まだ実践中ですので、具体的な事例をレポートできない状況ですが、近々、動き始める予定です。
そのときは、また記事にさせていただきたいと思っています。
まとめ
私は、日本の近い将来のことを、次のように考えています。
私は、試行錯誤の末、
会社員の安定さ
と
フリーランスの自由さ
の双方を実現させることができました。
念願のセミリタイア生活です。
今では、週に1日、自分のスキルを磨くため、勉強をしたり、セミナーに参加したり、資格を受けてみたり、大学に行ったり、好きなことをしています。
会社員を続けていたならば、まずこのような生活は思いつかなかったことでしょう。
20年ほどかかりましたが、私は自分に合った働き方を見つけることができました。
この記事を読んでくれている方につきましては、何も、私のように会社を退職する必要はありません。
ただ、副業など、何か新しいものにチャレンジして、自分自身で稼ぐ、もしくは社会に貢献する楽しさを探すことは可能だと思っています。
クラウドソーシングなどで、自分のスキルを困っている人に提供するのもよいでしょう。
プライベートカンパニーを作って、プチ経営者を体験するのもよいでしょう。
副業に興味がなければ、本業に全力で打ち込み、スキルをひたすら高めるのもよいと思います。
いつか、役に立つときがくるはずです。
ただし、人間がもっている時間には限りがあります。
若い頃、早いうちから、定年後のことも考えておく必要があります。
60歳や、定年後65歳から、上記のような中長期ステップで起業をすることは容易ではありません。
セミナーなどに参加しても、ほとんどの起業家が、重要成功要因は
「40代くらいから準備を始めておくこと」
と口を揃えて言っています。
人生100年時代、これまで以上に、「長く細く働く必要のある時代」 となっていきます。
副業(複業)などの自力で稼ぐ力も必要となってくるでしょう。
コロナ禍などの有事において、事業を縮退運転できる力も必要となってくるでしょう。
政府が最低限の生活を保障するために支給するベーシックインカムという考え方があります。
私の提唱している「週3日だけ働く生活」は、政府に頼らずに独力でベーシックインカムを確保する
”プライベートベーシックインカム”
に位置付けされる概念なのかもしれません。
この仕組みを構築するためには、
”勇気をもって、まず小さく何かに取り組んでみる”
このことが重要なのではないでしょうか。