消費税10%の3つのポイント!「軽減税率」「ポイント還元」「家計最適化」
この記事を書いている本日は、2019年9月20日。
今まで8%だった消費税が、10日後の2019年10月1日から10%に上がることになっています。
消費税10%…。
1000円のモノを買ったら、税金として100円がもっていかれます。
家計への影響は、かなり大きいですよね。
しかも、今回の増税は、増税されたことをカムフラージュするために、ややこしい制度がいくつか導入されています。
ちょっと特殊な増税なんです。
本記事では、消費税10%になったときのポイント・対策を3つだけ紹介したいと思います。
①軽減税率
消費税は、お金持ちな人も貧乏な人も、平等に10%が課税されます。
このため、低所得者にとって負担が大きい税金だと言われています。
そこで、政府は、
「日々の生活において、幅広い消費者が消費・活用しているものについては消費税負担を軽減する」
という考えに基づき、「軽減税率制度」を適用することにしました。
これは、テレビや新聞でも大きく取り上げられていますよね。
「一部の飲食料品」と「新聞」については、消費税を10%ではなく、8%に軽減しますよ!
という制度です。
どんなに生活が苦しくても「一部の飲食料品」だけは、生活に必ず必要となるので、消費税が8%になるのです。
「いい制度じゃないか!」
いやいや、そんなに単純な話ではないんです。
飲食料品とはいっても、野菜や肉・魚・水などの飲食料品は生きていくために必須のものです。
しかし、お酒は別に飲まなくてもいいですよね。
なので、お酒は10%のままなんです。
同じように、外食は贅沢、ということから、これも10%のままなんです。
自宅で食べると消費税8%、外で食べると消費税10%ということになります。(持ち帰りは8%)
こうなってくると、コンビニやファーストフード、お店の前のベンチなど、ややこしいケースがでてきます。
お店の人やお客さんを含め、全員が軽減税率制度を熟知しているわけではありません。
政府の想定しているケースも今のままでは不十分でしょう。(今後のブラッシュアップを期待します。)
このため、日本全国あちこちで、8%だ10%だの、個人間でもめている姿が容易に想像できます。
では、我々はどう対応すべきなのでしょうか?
細かい点はさておき、本件については、ルールに従う他はないため、
「自宅で食べるものに限り、消費税は8%に軽減される」
と覚えておくことしか対応策はないでしょう。
②ポイント還元
消費税が10%になると同時に、もうひとつややこしい制度が導入されます。
「ポイント還元制度」です。
ざっくりと言えば、
”クレジットカードなどのキャッシュレス決済をした消費者に対して、購入額の2〜5%をポイントやキャッシュバックで還元する”
というものです。
ポイント還元の対象は、クレジットカード、電子マネー、コード決済などのキャッシュレス決済になります。
5%還元のお店でキャッシュレス決済をすると、増税分の2%分を差し引いても、3%分はお得に買い物ができます。
「いい制度じゃないか!」
いやいや、そんなに単純な話ではないんです。
まず、この制度は2019年10月1日から9ヶ月間の期間限定セールとなっています。
しかも、「キャッシュレス・消費者還元事業者」として登録が済んでいるお店で買い物をしたときだけが対象となるのです。
すべてのお店ではないので、とてもややこしく感じることでしょう。
しかも、キャッシュレス決済に慣れていない高齢者や、生活保護などクレジットカードが作れない人にとっては何のメリットもありません。
では、我々はどう対応すべきなのでしょうか?
この9ヶ月間に限らず、今後、キャッシュレス決済は優遇される方向になると予想できます。
国の政策・方向性に普通に従うのであれば、クレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレス決済を使いこなし、少しでもポイント還元を狙った方がよいでしょう。
安いものであればどっちでもいいですが、高額決済となれば、ポイント還元効果は結構あるかもしれません。
他方、キャッシュレス決済に興味がない、つまり、現金を支払って買い物をしたい人は、このポイント還元制度は無視し続けてもいいかもしれません。
9ヶ月の期間限定だと割り切って。
③家計最適化
現在、日本は少子高齢化により、重要な局面を迎えています。
いや、こんなことは昔から分かっていたことです。
・消費税は増える
・社会保険料は増える
・年金受給額は減る(もしくは先延ばしされる)
悪いことばかりのように見えます。
問題を先延ばししてきた歴代政府にも責任はあると思います。
しかし、人口ピラミッドなどの社会構造上、現時点において、これはどうしようもありません。
医療技術の発展により、人間は長生きできるようになってきました。
それにもかかわらず、年金の原資となる若手はどんどん減ってきています。
この先、若い世代にしわ寄せがくるのも避けては通れないでしょう。
では、我々はどう対応すべきなのでしょうか?
ここは発想の転換をしてみましょう。
私は、消費税制度や年金制度など、国がやっている制度だけに頼らないことが重要なんだと考えています。
自分で家計を守るためには、次の2つしか施策はありません。
①収入を増やす
②支出を減らす
①については、会社員であれば、給料アップを期待することは、ほとんどできないでしょう。
定年後、収入は国の制度である年金に完全依存することになります。
あなたは何も悪いことはしていないのに、日本全体の有事により、年金額が減らされたり、先延ばしされたら、どうでしょう?
困りますよね。
そこで、長生きしても、豊かに暮らしていけるための手段を自分で準備しておくことが重要なんです。
例えば、投資や副業など、定年後も、自分で継続収益をあげ続けることのできるものを準備しておくことが賢明な選択でしょう。
さらに、フリーランスになると、消費税の増税が味方になる場合もあります。
②については、月並みなことですが、支出をきちんと仕分けし、浪費を少しでも減らすことが重要です。
併せて、iDeco、NISA、ふるさと納税など、節税効果のある積立や納税もアリでしょう。
普段は考えることのない、住宅ローンや生命保険、スマホのオプションの見直し…
など、固定費を削減することも効果は大きいと言われています。
まとめ
以上、消費税10%の概要と、その対策について見てきました。
もう一度だけ、まとめておきます。
明日2019年10月1日から、消費税が10%になります。
併せて、一部の飲食料品と新聞については、軽減税率8%が適用されるようになります。
飲食料品に関しては、自宅で食べるものだけ、軽減税率8%が適用されると思ってください。
キャッシュレス決済によるポイント還元も忘れてはいけません。
今回は期間限定の施策なので強く意識する必要はありませんが、今後、政府は、キャッシュレス決済を優遇し、切り替えていく風が吹いてくると思われます。
あと、中長期的には、消費税や年金など、政府の動きに左右されるのではなく、少しでも、自分でなんとかできる力をつけておくという点を忘れてはいけないと思います。
そのためには、副業・節税・支出の分類など、お金に関する話をいろいろ知っておく必要があります。
家計にとっては厳しい日々が続くことが予想されますが、
「お金の話は知っていることがすべて」
です。
政府の動きやお得な制度には、常にアンテナを貼っておきましょう。
何かのきっかけで、豊かになる可能性が高まるかもしれませんよ。